運命のエクスシア
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った今までの襲撃はミッドチルダ以外の管理世界や、クラナガンから離れた海上、小さな村に行われていた。管理局員がこう言うのはアレかもしれないけど、被害事態はまだ小規模ではあった。だが今回はミッドチルダ、クラナガンへの直接攻撃……管理世界の中心地が狙われたのだ。それに、フレスベルグとニーズホッグの名を聞くたびに、私達はあるイモータルを思い出している。
人形使いラタトスク……かつてお兄ちゃん―――サバタを陥れ、世紀末世界と次元世界の両方を滅亡させようとした最悪のイモータル。奴が利用した絶対存在ヴァナルガンドは虚数空間に封印され、奴自身も既に浄化されたけど……絶対存在ファーヴニルは今もなおミッドチルダに封印されている。フレスベルグとニーズホッグに仲間意識があるのか疑わしいけど、ラタトスクと同じイモータル四人衆だった奴らが、今度こそファーヴニルを手中に収めようとしている可能性は十分にあった。実際、私達やクロノ達管理局上層部も奴らの狙いはそれだと考えている。
“4年前”のファーヴニル事変の悲劇を繰り返させないためにも、私達は必死に奴らへ抵抗を続けた。だが、毎日毎日ほぼ休む間もなく常に気を張り詰め、あちこち駆け回って敵の拠点を探している内に別の場所が襲撃されて必死に駆け戻り、オーギュスト連邦との摩擦を起こさないように身と精神をジリジリ焦がし、疲れが溜まってきていい加減休みたいと思った時にまたしても襲撃され……そんな生活をしているせいか、私達の疲労はピークに達していた。最近では私達全員栄養ドリンクに頼ってどうにか意識を維持しているから、もうホントにギリギリで頭もあんまり働かず、誰もが目の下にクマが出来ていた。
「なのはの事を言えないね、今の私達は……」
『いい加減こっちも攻勢に出なきゃ、先に私らが倒れかねんわ。マジで何とかせな……って、あ! 大事なこと言い忘れとった!!』
「きゅ、急に大声出さないでよ、頭に響くから……。で、どうしたの?」
『見つけたんや』
「何を? ツチノコを見つけたんなら、UMA探求クラブにでも送ったら? きっと世界的な発見だとして、表彰されるかもしれないよ?」
『確かに表彰されるかもしれへんけど、全然ちゃうわ! 彼女や、彼女がおったんや!』
「彼女?」
『シャロン・クレケンスルーナ。月詠幻歌の歌い手で、なのはちゃんを治せるあの子や! 意識が戻らないと寿命を戻せるオメガソルを摂取できんから、もうなのはちゃんの命のタイムリミットが目前やって時に彼女が戻ってきたのは、ある種の運命すら感じるで!』
「だけど……なのははマキナを……彼女の大切な人を殺めた。この真実を知っても、彼女はなのはを治すのに協力してくれるの?」
『まぁ確かに、その真実はちゃんと伝えなあかん。でも残り時間的に、もうガチでな
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