暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic34これからのスカリエッティ家〜New Chief〜
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「第零技術部。またの名をスカラボ」
「いくらドクターの遺言とはいえ、スカラボを畳むことだけは・・・」
「出来んな」
「そ〜ゆうこと!」
ウーノさんの想いは無駄にしたくないし、私としてもスカラボをここで終わらせるつもりなんてない。モニターに映るドクターを見詰めると、そんなわけないのにドクターと目が合った気がした。
『後者であれば、おそらく後継者はすずか君となるだろう。何せ私の最初にして最後の弟子なのだから。すずか君。君を最高評議会の奴隷にはしたくはない。娘たちが君をスカラボの責任者に据えようとするだろうが、断ってくれても構わない』
「・・・いいえ。私はこのスカラボが大好きです。ドクター、最高評議会はもうありません。ですから安心してください。私は主任として、シスターズのみんなと一緒にスカラボを続けて行きます」
これは宣誓だ。私にとってもスカラボは大切な居場所。私たちを大事に思ってくれているドクターには悪いけれど、ドクターとの思い出と一緒に私たちはスカラボで過ごしていく。
『最後に・・・すずか君。このメールは私の鼓動が完全に停止した際に、君の個人フォルダに送信されるように設定した。娘たちはおそらくメールも見れない程に憔悴しているかもしれないからね・・・。私の勝手で今後、すずか君が大変な目に遭うかもしれないと考えるととてもやりきれないよ。しかし君と技術者としての時間を過ごせたことが、君を技術者として導くことが出来たのが、余りにも幸せなものだった。ありがとう、すずか君』
「ドクター・・・。私も、ドクターからたくさんの事を学べて、とても幸せでした。ドクターから教わった知識・技術・心得を決して無駄にすることなく、第零技術部主任として頑張って行きます。ですから・・・天国から見守っていてください」
柩に眠るドクターを改めて見つめる。ウーノさん達も集まって来て「これまでありがとうございました」とそれぞれの言葉で、ドクターに感謝していった。そして最後はみんなで柩の蓋を閉めた。
葬儀は明日。シスターズとチーム海鳴、それにギンガとスバルを呼ぶことになった。日本は火葬だけど、ミッドは海外と同じ土葬スタイル。埋葬地はウーノさん達が話し合って決めて、ドクターが経営しているスカリエッティ孤児院近くにある丘。今もなお孤児院で過ごしている子供たちの笑い声が聞こえるから、と。
「ドクター。それではまた・・・」
柩に声を掛けて、私は礼拝堂を後にした。
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