暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic34これからのスカリエッティ家〜New Chief〜
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を潜る。そこは四角形の屋で、奥のスカリエッティ家の居住区へ繋がるドアと、さっきまで居た転送室へ繋がるドア以外の左右の壁には、私もお世話になっている第二研究・開発室、そして私もまだ知らない真の第一研究・開発室へ続くトランスポートがある。

「この荷物はどうする?」

「あ、私の私室にお願いします」

「判った」

部屋の真正面にあるスライドドアの先にある長い廊下の奥に、もう1枚のスライドドアがある。そこを潜ればスカリエッティ家と、お世話になってる私の部屋がある居住区へと向かうためのトランスポートが見えてくる。そこから転移して、歯車状の居住区へ。出っ張り1つ1つが個室になっていて、部屋数は全部で44室。特に大きい東西南北の4部屋は、食堂と大浴場と聖王教会の礼拝堂とドクターの個人研究室になっている。

「14号室・・・っと」

私に与えられた部屋番のドアへと向かい、「なんか久しぶりに帰って来た感じ・・・」私の部屋のドアの前で立ち止まる。

「2週間ほどの出向だったからな。しかも期間内の密度は濃かっただろう?」

「あー、確かにそうかもです。出向してすぐにプライソン戦役が起こりましたし・・・」

短い期間に似合わない内容の濃い時間。久しぶりだなって錯覚するのも仕方ないかもしれないな〜。一先ずドア横のパネルに手を置いて指紋認証によるロックを解錠する。スライドドアが開いて、「奥のデスクの上にお願いします」とトーレさんを招き入れた。

「ああ、承知した」

トーレさんが1人室内へと入って行って、リビングにある作業デスクにファイルの収められた箱を置いて、「礼拝堂だ。そこにみんなが居る」と言って私の待つ廊下に戻って来て、次の行き先を教えてくれた。頷き返して、私とトーレさんは揃って礼拝堂へと向かう。礼拝堂の扉は木造で両開きタイプ。内側に向かって右側の扉を開けると、一般的な教会の礼拝堂と同じ造りの空間が目の前に広がった。

「月村すずか、入ります」

「今戻ったぞ」

礼拝堂にはウーノさん、ドゥーエさん、クアットロさん、チンク、セインが居て、祭壇近くの台には柩が置かれている。ウーノさんが「すずか、トーレ、お帰りさない」って挨拶をくれた。

「すずか、見てあげて」

ドゥーエさんに手招きされて、私は祭壇の元へと歩く。そして目を赤く腫らしたウーノさん達の横を通り過ぎて柩の前に立つ。収められているのはやっぱり「ドクター・・・!」の遺体だった。いつも着ていた服に白衣姿で、表情は亡くなってるって思えない程に穏やかで・・・。視界が涙で滲み出す。

――すずか君――

「ドクター・・・、ドクター・・・!」

ドクターとの思い出が脳裏を次々に過ぎっていく。ありきたりな言葉だけど保護者として時には優しく、科学者の師として時
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