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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic34これからのスカリエッティ家〜New Chief〜
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ル技官」

「うん、久しぶり、トーレ」

マリーさんとトーレさんが軽く談笑した後、「じゃあ、コレをお願いします」とデスクの脇に置かれたファイルの納められたボックス1箱を示す。紙媒体は今の管理世界の魔導技術の中じゃ珍しいとされるけど、私個人での目的で使っている。ほとんどがメモ帳としてのプリントだ。思いついたことをその場ですぐに書き記したものばかり。

「承知した」

「ではマリーさん。お世話になりました。ありがとうございました!」

改めて感謝を伝えて、「はい!」笑顔で私たちを送り出してくれたマリーさんとお別れ。トーレさんと一緒にスカラボへと向かう。

「・・・あ、トーレさん」

「トーレと呼び捨てで構わん。今日からはお前が私たち第零技術部の主任(リーダー)だ。とは言え、私はこれまでと変わらず、すずかと呼び捨てにさせてもらうが・・・」

「う〜ん、今さら呼び捨てにするのはちょっと遅すぎなような・・・。一応は努力しますけど・・・。それでですね、トーレさん。ドクターのお葬式、いつやりましょうか・・・?」

呼び方の話題から本題に戻す。プライソンによって殺害されたドクター、ジェイル・スカリエッティ少将は、医務局での司法解剖の後にシスターズの長女のウーノさんに引き渡された、という話を今朝、ウーノさんから通信で聞いた。

「葬儀か・・・。生前、ドクターと懇意にしていた局員や教会騎士たちから葬儀について連絡を受けたが、近親者のみの葬儀にしようかと考えている」

「そう、ですか・・・」

「しかし、私たちシスターズだけのお見送りではドクターも寂しいだろう。お前やチーム海鳴の子ら、それにマリエル技官もお暇があれば参列してもらいたいところだが・・・」

ドクターのお葬式は派手に行うことなく、関わりが深い人たちだけの式にするみたい。でも良かった、私たちも参列できて。ドクターを見送れないのはとても悲しいもの。

「さっきマリーさんと会った時に訊ねてみれば良かったんじゃ・・・?」

「お前の門出の瞬間に荼毘の話など出来るものか」

変に律義なトーレさんに「ありがとうございます」と素直にお礼を伝える。それからはほぼ無言で歩いて、スカラボに「到着!」した。スライドドアの前で私は立ち止まり、ドアの表面に刻印されたZEROという文字を眺める。これまでは弟子として何度も潜ったドア。でも今日からは、ドクターの代わりにスカラボの主として潜ることになる。

「どうした、すずか?」

「あ、いえ・・・。すぅ〜はぁ〜・・・。よしっ。月村すずか、入ります!」

ドア脇のタッチパネルに触れてドアのロックを解除。プシュッと音を立てて開いたドアを潜って、まずは応接室へと入る。次に奥のドアから転送室へと移動。そこをまた通り過ぎて奥のドア
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