0057話『熊野達の不安と他の鎮守府の現状』
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のよ? この世界ではうちのように高練度の艦娘が揃っているという例は稀なケースだという事を。
だから提督がまた他の鎮守府からやっかみ扱いを受けてしまわれないかと不安になってしまうのです。
長門さんが改二になった時もそうでしたわ。
演習をした時に相手の方の艦娘の方たちに聞いた話ですが、その鎮守府の提督が「またあの鎮守府か!」と言いがかりにもほどがある怒りを顕わにしていたそうです。
それで艦娘達も無茶な練度上げを強いられているという話ですわ。
いい練度上げの場所も把握していないらしく、その鎮守府ではブラックなやり方が横行しているという話です。
それで演習相手の艦娘達の話ではもう何人か低練度の子達が轟沈を繰り返しているという話を聞いて、怒りを顕わにしましたわ。
なんでそこまで艦娘を使い潰すやり方をしてしまうのか理解できませんでしたわ。
うちの提督がわたくし達艦娘達の事をとても大事に扱ってくれているというこの世界では稀なケースだというのは重々承知ですが、それでもその鎮守府の子達が可愛そうに思えました。
同情している時点でわたくしもその子達の事を下に見ていると言われればそこまでですが、でもブラックな鎮守府と提督は許せませんわ。
それでいつしか提督にその件を相談してみたところ、
『…そうか。わかった、柳葉大将に相談してみるとするよ』
と、どこか寂しそうな表情を浮かべていたのが印象的でしたわ。
それだけ提督も他の鎮守府に対して思う所があるのだろうという感じを受けましたわ。
だから、
「ねぇ、クマノン?」
「はい…? なんですか、熊野?」
「もし今度演習で助けてくださいと言ってくる艦娘がいましたらすぐに提督に報告いたしましょう。多少なりともその子達の役に立ちたいのですわ」
「…そうですわね。ではまずは他の皆さんにもその件を話してみましょうか。理解してくれる人は多いと思いますから」
「ですわね」
それでわたくし達は他の鎮守府の艦娘達が務めている場所がもしブラックな職場だったら救済しようという思いになりましたわ。
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