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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0057話『熊野達の不安と他の鎮守府の現状』
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二人に説明すると少し納得していない表情だけど、

「…分かりましたわ。提督がそこまで言うのですからもし出来なくても我慢します」
「はい、熊野のいう通りですわ」

なんとか納得してくれた。
まぁ、そこまで心配することは無い。
それに、

「それに別に改二にもしなれなくても十分君達は強いじゃないか。数少ない航空巡洋艦としていつも助かっているよ?」
「それは本当ですか?」
「提督が嘘をついているとは思っていませんからそうなのでしょうが…」
「ああ。だからそこまで心配するな。そんな落ち込んだ顔をしていると鈴谷達に心配されてしまうぞ」

その件を話した途端、二人は「はっ!」という何かを感じ取った表情になり、

「鈴谷に心配はかけたくありませんわ。もしそんな不安な表情で顔を合わせることになったらわたくしがダメになってしまいそうです」
「クマノンの言う通りですわ。いつも通り華麗に優雅に上品に振る舞わないといけませんわね、熊野」

そんなやり取りを交わして二人も自信が戻ってきたのか、

「改二になりましたら鈴谷達をあっと驚かせましょう!」
「そうですわね! 最上型重巡洋艦の末っ子として堂々とした態度で挑みましょう!」
「その意気だぞ、二人とも。私も改装設計図を準備して待機しているとしよう」

私がそう言った途端、二人の動きはピタッと止まり、

「…別の件で不安になってきましたわ」
「ええ。熊野の気持ちも分かりました。提督…? 勲章に関しては大丈夫でしょうか? 足りていますか?」
「その件もまるっとお見通しだ。大丈夫だよ。大規模作戦前に一回阿武隈をもう一人改二にしてしまって、こんなに改装設計図を使う改二ラッシュが来るとは思っていなかったが少し心配だった。
だけど、さっきも言ったように勲章も改二も実装されたら逃げないんだから足りなくなったら、また貯めればいい事だしな。
だから二人もそこまで深刻に考えないで堂々と振る舞っていてくれ」
「…わかりましたわ。提督がそこまでおっしゃるのでしたらもう心配はしませんからね?」
「ええ、ええ。それでいざって時に泣きついてきても知りませんからね」
「わかっているよ。その辺は自己管理でどうにかするとしよう」

それで熊野達はどこか不安な事は大体言い切ったのかすっきりとした顔で執務室を出ていった。











…ですが、提督もああは言っていましたがわたくしとしてはやはり不安なのですわ。
本題をはぐらかしてしまいましたわという気持ちである。
鈴谷が改二になった時には素直に喜びましたが、いざわたくし達が改二になった時には他の鎮守府からどんな反応をされるのか少し想像すればわかります。
それはやはり妬みの感情も含まれるでしょうね。
知っています
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