旧校舎のディアボロス
レイナーレの最後
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、貰い受ける!」
「い、いや!」
−バッ!−
翼を羽ばたかせ急いで逃げるレイナーレ!
「逃がすかよ! 刺し穿つ死棘の槍≪ゲイ・ボルク!≫」
踏み込み槍を突き出すと、槍先から光線みたいに魔力が打ち出されレイナーレを追いかけていき・・・。
「ガ・・・ハァッ!!」
貫いた。
魔力が消えると、糸が入れたかのように地面に落ちてきた。、槍は心臓を完璧に貫いていた。
「ふん。無様な最後だな」
死体を一瞥する棟夜。槍をクルクルろ回すと、虚空に消えていった。
・・・終わったんだな、全部
−ドンッ!−
レイナーレの死体は、部長が魔力の塊をぶつけ消失した。後に残ったのは黒い羽が舞っていた。
「・・・グッバい。俺の初恋」
俺はなんとも言えない感情を持ったまま、誰に聞かれるわけでもなく呟いた。
「お疲れ様。トーヤ、イッセー」
「部長・・・」
部長が労いの声をかけてくれるが、俺の心は沈んだままだった。
守るって誓ったのに・・・友達になったのに。
「ちくしょう」
不甲斐なく弱い自分自身が悔しくて苛立って、涙が出てきた。
「泣くことはないわイッセー・・・あなたは悪魔としての経験が足りなかっただけ。誰もあなたを咎めたりしないわ」
「でも俺ッ!・・・何もできなかったんです。守ってもらってばっかで、何の役にも立たなかったんですっ」
本当に情けねぇ!
「イッセー、これは何だと思う?」
部長の声に顔を向けると、手に何か持っていた。涙でぼやける視線を袖で拭い目を凝らす。
「チェスの、駒?」
部長のと同じ紅い色のチェスの駒だ。
「正しくは、僧侶の駒よ。僧侶の特性は、眷属悪魔をフォローすること。この子の回復力は、僧侶として使えるわ」
「部長・・・まさか」
「前代未聞だけど、このシスターを悪魔に転生させてみるわ」
仰向けにアーシアを床に寝かせると、体の下に魔方陣が展開された。そこへ部長が魔力を注ぎ、呪文を唱える。
「我、リアス・グレモリーの名において命ず。汝、アーシア・アルジェントよ。いま再びこの地に魂を帰還せしめ、我が下僕悪魔と成れ。汝、我が僧侶として、新たな生に歓喜せよ!」
詠唱が終わると魔方陣が消え、僧侶の駒がアーシアの中へ溶け込むように入っていった。
しばらくすると、アーシアの目がゆっくりと見開かれて、綺麗な翡翠色の瞳が現れた。
「・・・んぅ・・・アレ?」
アーシアがゆっくりと体を起こした!
「アーシア!・・・部長!」
俺が言おうとしたことを、聞く気はないと言わんばかりに部長は背を向けた。
「悪魔をも回復させるその子の力が欲しかったのよ。イッセー、後はあなたとトーヤで守ってあげなさい。先輩悪魔なのだ
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