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科学の街で都市伝説
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湊の過去を聞いてから数日が経過していた。
私はある人物を探していた。
「………いったいどこにいるのかしら?」
ある人物──それは、幼馴染みの御坂湊。
あれから色々と思い出してはママに聞いて、思い出しては聞いての連鎖を繰り返してやっと真相に辿り着いた。
そして、私は今までの事を謝らなければ……と思い今に至った。
「大丈夫ですよ、気をつけてくださいね?」
「あぁ、ありがとう。」
前の方から聞きなれた声と知らない声が聞こえた。
青い車の前で女性と会話する湊の姿だった。
──こんな所にいたのね……、それにしてもあの人は誰かしら?
私は少しずつ近づいて行き二人の会話が終わるのを待っていた。
「では、私は行くとしよう。」
「はい。」
そう言った女性は青色の車に乗り、走っていった。
「ふぅ……。」
「湊。」
「ん!?」
私は溜め息を付いていた幼馴染みに話しかけた。
湊はびっくりしたようで物凄い勢いで後ろに振り返ってきた。
「あぁ…美琴か。」
「何よ、私と会ったら何か都合でも悪いわけ?」
「いやいや、そんな事ない!」
私が不満な声で話すと、焦ったようで慌てて弁解をしてきた。
「まぁ良いけど、それより今の人は誰?」
「見てたんだ、俺もよく知らないんだけど……」
そう言って湊は事の流れをざっくりと説明してくれた。
──自分が止めた車の場所が分からないってどういう事よ……。
何でも、あのバカ(上条)が車を止めた場所が分からないと困っていた先ほどの女性に救いの手を伸ばしたらしい。
だが、あのバカは女性の車の手がかりが殆ど皆無だった時に偶然会った湊に「買い物があるから頼む!」とだけ言ってその場から逃走し、湊にバトンタッチ。
その後は探してー……で現状に至ったらしい。
「当麻……、次会った時に絞めてやろうかな?」
「アンタが言うと洒落になんないからやめて。」
「そうかな、でもそれは美琴も同じでー……」
そんなたわいもない会話をしながら、寮に向かっていると湊が急に止まった。
「ちょ、急にどうしたのよ?」
「…………さーて。」
顔を伏せていた湊が急に微笑みながら、顔を上げて話し始めた。
「お、湊!さっきはありが……湊…さん……?」
湊が向いた方向の角から────。
「やぁ、さっきぶりだね?」
「え、えっとー……何でそんなに殺意むき出し何でせうか……?」
「何のことだろうね、殺意なんて出してる覚えはないかなぁ?」
──あー、これは……。
湊はゆっくり馬鹿に近寄る、黒い笑みを浮かべながら。
「どうなるか分かってるよな?」
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