暁 〜小説投稿サイト〜
グランドソード〜巨剣使いの青年〜
第4章
2節―変わらぬ仲間―
終結と布告
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…とりあえず、加勢しに行くか」

 ソウヤはそう言って立ち上がり、仲間達の元へ消え去った。




「やっと、終わったか…」

 生き残った最後の天使の心臓をソウヤは一突きすると、大きくため息をついた。
 全てミカエルと比べたら圧倒的に弱かったが、それでもあの異常な量と戦い続け流石に疲れてしまったのである。
 それでも、自身を信じ戦ってくれた仲間達に感謝を告げようとソウヤは足を運びかけ――

「あ〜あ、全滅しちゃったかぁ」

 ――久しく聞いたその声に、ソウヤは表情を変貌させて声の方へ振り向いた。

 姿は見えない。
 それでも、この声はどんなことがあっても忘れることは無いだろう。
 この声はソウヤを…地球に居た10万人を…この異世界の住民全てを不幸に陥れた張本人なのだから。

「ウィレスクラッ!」
「こうして声を交わすのは初めてかな?ソウヤ君」

 嘲笑うかのように調子付いた声を聞くだけで、ソウヤはウィレスクラが愉悦に浸っているのが手に取るように分かる。
 それが出来るだけの力を、持っていることも。

「手駒も大体倒されたし、もう一度天使たちを“創る”のも大変だしなぁ…。っていうことで、今回僕はソウヤ君に提案しに来たんだよ」
「提案…?」

 ウィレスクラの口からサラリと出た、“天使を創る”という言葉も気になるが、それよりもソウヤは“提案”の方が気になっていた。
 この世界をまるでゲームのように…否、ゲームとして見ている彼が言う“提案”とは何なのか、それを知りたかったから。

 だが、ウィレスクラから発せられた“提案”は予想以上に最悪だった。

「僕、4日後にこの世界滅ぼすから。僕を殺したいのならそれまでにここまでおいで」

 それは“提案”ではなく、“挑発”そのもの。
 ソウヤの力が高まる前に必ずこの世界を滅ぼす、それが嫌なら“不完全な状態で”自身を倒しに来い…最も考える中で最悪のパターンだった。

 元々この世界をゲームとして見ているウィレスクラは、圧倒的な力がありながら…嫌、あるからこそ必要以上に介入しない。
 理由は、介入してしまえば面白くないからという単純明快なものだ。
 けれどゲーマーでウィレスクラがあるからこそ、それを突いてソウヤはここまで強くなることが出来たのである。

 けれど、ついにウィレスクラは自身が世界に介入すると明言した。
 本気を出した世界神に、誰も…今現在のソウヤでさえも敵うことは無い。
 ここまで警戒されてしまえば、ほとんど“詰み”も同然に等しいのである。

「今日から3日後、僕はここに“神界”へと通じる穴をあける。当然、入れるのは君1人だけ。だって“神力”に耐性があるのは…君だけでしょ?」

 確実にソウヤ達を詰みの方向へ持
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