暁 〜小説投稿サイト〜
グランドソード〜巨剣使いの青年〜
第4章
2節―変わらぬ仲間―
英雄と狂鬼の剣戟
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もそうね…とレーヌは言い、ナミルと共に笑う。

 笑い合う2人の姿を見て、ソウヤは大きく深呼吸をする。

 ―この力は、“借り物”じゃない。少なくとも、救えた人がいるのなら…それは“自分の力”なのだと言ってくれた。

 仲間がいるというのは…どれだけ素晴らしいことなのか初めてソウヤは理解した。
 彼女らは足手まといなのではない。
 今では逆にこちらこそが足手まといなのでは…と、ソウヤは思い始めているほどである。

 けれど、それは口にしない。

 ―言ったら、怒られそうだもんな。

 次はレーヌまで混じって喧嘩になりそうだ、と笑うソウヤに2人は不思議そうな顔をする。
 それもそうだ、真面目な顔からいきなり笑ったら誰でもおかしいと思うだろう。

 だから、せめて気持ちが伝わればと思いソウヤは口にする。

「――ありがとう、2人とも」

 危機に迫った街を何度も救った英雄と、純粋な殺意を覚えた狂鬼の戦いはここで幕を下ろす。
 それで得られたのは、あまりにも大きく…大事なものだった。
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