第3章
2節―”神殺し”を追い求めて―
封印と未来
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、2度目の…こと?」
申し訳無さそうに頭を振るソウヤ。
ルビは自らの唇に手を当てると…顔を喜びで溢れさせる。
「ん…。嬉しかった、よ。気に…しない、で?」
ソウヤは目を閉じて暫くの間沈黙していると、立ち上がる。
そして、深く頭を下げた。
「とにかく、すまん。道理は通さなきゃ駄目だ、俺が納得しない」
「…うむ、良い良い」
ルビはふざけてふんぞり返りながら、王族っぽい返し方をする。
ソウヤはそれをみて、本当に嫌がられていないと確信でき苦笑した。
「じゃあ、さっきのは無s――」
「――嫌っ!」
「アッハイ」
ルビはニコリと笑うと、「それ…じゃあ、気を、つけて…ね。ソウヤ」と言い残しルリたちの元へ帰っていく。
その顔は、ほんのり赤く染まっていたことは流石のソウヤにも理解できていた。
それから1週間が経つ。
ルビの封印のおかげで普通の生活が出来るようになったソウヤは、剣術の練習を終えルリたちの元へ帰っていた。
家に帰ると、そこでルリとギルティアが家事をしているのが目に入る。
「ただいま」
「あ、ソウヤさん。おかえりなさい」
優しげな笑みでソウヤを迎えるルリ。
そう、それはまるで――
「――新妻をみているようじゃな」
まさにそれだった。
それを聞き、ルリは顔を真っ赤にさせ「もうっ」と困り顔になる。
「ソウヤさん、ギルティア様に何か言ってあげてくださいよっ!」
そのルリの言葉にソウヤは瞬速の速さで返した。
「いやぁ、俺はルリみたいな嫁さんがいて幸せだなぁ〜」
「えっ!?」
顔を再び真っ赤にさせるルリ。
そこでソウヤの横腹に鈍痛が響く。
痛みに片目を思わずつむりながら、痛みが響く方を見てみる。
「ソウヤ、浮気はダメ」
「浮気て…」
まず付き合っても居ないだろうとソウヤは思い…”あのこと”を思い出す。
急激に顔を赤くするソウヤは、顔に手を当てて「…戻ってる」とだけ言い家の中に入った。
自室に入り込んだソウヤは、敷かれた布団に頭から飛び込んで悶える。
「ああぁぁぁ!もう!なんであんなことをぉぉぉ!」
枕に顔を突っ込みながら叫んでいるので、全く何を言っているか分からないが多分こう言っていた。
ソウヤは”あの場面”を意識しているからか、ルビの顔と唇の感触が何度もリピートされる。
元の世界では、ソウヤはオタクだった。
当然ラノベだって読んでいたし少しだけだが興味を惹かれてエロゲーだってやったことがある。
しかし、しかしだ。
「…俺は、責任を持てないっていうのに……」
全て、この言葉に尽きるのだ。
ソウヤはまるで物語の主人公のよう
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