第3章
2節―”神殺し”を追い求めて―
種族:人間
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れじゃあ、なんで俺はこんなに強くなったんですか?」
ソウヤがさも当然の問いをアルティマースに向ける。
アルティマースはそれに微笑んだ。
「いえ、貴方は強くなったのではないのです。”本来の力”を出しただけなのです」
「”本来の力”…?」
頭にクエッションマークを浮かべるソウヤに、アルティマースは頷く。
「本来、全ての世界の生物は”リミッター”を授けられています」
「リミッター?」
「はい。能力を抑える”鎖”と思われるとわかりやすいと思います」
アルティマースは右手を宙にかざすと、羽の生えた妖精と思われるチビキャラがホログラムとして現れた。
そのチビ妖精は腕や胴、脚に頑丈そうな鎖に繋がれている。
「それは生物が”神に逆らえないように”するための処置でした。そして、これが先ほどまでの妖精としてのソウヤさんです」
「…俺?」
ソウヤはホログラムのチビ妖精に視線を向けて首をかしげる。
その言葉にアルティマースは反応せず、説明を続けた。
「ただ、その中で地球の生物だけは唯一リミッターを掛けられていないのです」
アルティマースはチビ妖精をチビ人間にすると、鎖を外した。
ピコピコとチビ人間は飛んではしゃいでいる。
「――は?」
結構衝撃的な事実にソウヤは驚いたように間抜けな声を出す。
「理由は簡単です。”人間だけは神に逆らう力を持てない”からなのです」
「……もしかして、魔力とかを持たないから?」
ソウヤの問いに「お見事です」とアルティマースは拍手を送る。
「他の世界に比べて、地球のある世界は魔力などの特殊な物質を持ちません。それに加えて、地球は重力を含めた物理演算が異様に高いのです」
アルティマースは左手にチビ妖精、右手にチビ人間を出現させると、互いにジャンプさせる。
チビ人間のほうは自身の10分の1も飛べずに居るのに対して、チビ妖精は自身の半分ほどまでジャンプする。
「いや、重力ならあんまり関係ないんじゃ…?」
例え重力が地球より低いと言っても、その重力下で生きているのだから身体能力も言わずもがなという感じだ。
「それを支えているのが、この世界で言う”魔力”なんです」
「ナンデモアリなんですね、魔力っていうのは」
どうやら、結局魔力に繋がるらしい。
「では話を戻しますね。これらの理由があるので地球の生物だけは唯一リミッターを外したまま生きていました。そして、神に逆らうほどの力を宿した人間は過去1人もいませんでした」
実在していたかどうかは知らないが、あのエクスカリバーで名高いアーサー王もその高みに至れなかったのだろうか、とソウヤは考える。
他にも、最古の王と言われているギルガメッシュは半神
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