第3章
2節―”神殺し”を追い求めて―
種族:人間
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の柱が立ち上り、その姿を掻き消す。
混乱、呆然、緊張を包み込んだ異妙な静寂がこの森に訪れるのだった。
「結局無理だったね」
そんな残念そうな、しかしどこか楽しそうな男の呟きを誰も聞くことは叶わずに。
いきなりソウヤを襲った光が消え去ると、目の前に映ったのは長らく――ということもなく意外と最近会ったばかりの女神だった。
「まず、言わせてもらいます。おめでとう」
戦闘の高揚や緊張が全く抜けていないソウヤからしてみればこの展開に頭が追いつくことは出来ない。
暫くの間、脳が情報を整理するのに時間を掛けていた。
1,2分後、やっと脳が情報を整理出来たのかソウヤは大きくため息をつく。
「…怒号の展開すぎて頭がオーバーヒートしそうです」
「まぁ、仕方ないことですけど…一応貴方の今の現状について説明はしておこうと思いまして」
それはソウヤも気になっていたのか、視線をアルティマースに向ける。
視線に説明を要求されていると察したのか、アルティマースは説明を始めた。
「まず、貴方のステータスですけれど。種族が変わっているのは分かりますか?」
あの状況で種族のところなど見ないだろうとソウヤは思いつつ、ステータスを表示させる。
たしかにそこには、種族が変わっていた。
「…ヒューマンじゃなくて、”人間”?」
「えぇ、そうです。今の貴方の姿を見れば一目瞭然でしょう」
どこからか現れたウリエルが手に持つ鏡をソウヤに見せる。
その姿に、ソウヤは呆然とした。
「翼が…ない」
妖精の象徴とされてきた半透明の翼がなくなっている。
その姿は完全にもとの世界での自分の姿だった。
「貴方が、あの大樹に触れた時多くの人が貴方に言った言葉を覚えていますか?」
「お前は何を望む。って言われて力を聞かれました」
「そうです」
アルティマースはソウヤの言葉に頷く。
「その時、本来ならば貴方はあの人…いえ、あの”神”たちの力を選びそれに属する力を得ていたはずでした」
それだけ聞いて、ソウヤは自分がそれとは全く当てはまらない…嫌、もう全く逆の事を返したことを思い出した。
「あの時、俺が全ていらないと言ったから…?」
「はい。まぁ、ソウヤさんの性格的にその返答も有り得そうだと思いまして、私から用意させてもらったんです」
「それが…”全てを拒否する力”」
「はい」とアルティマースは頷いた。
「”全てを拒否する力”の能力は2つ」
ピッとアルティマースは人差し指を立てる。
「1つ目は、貴方の種族を”人間”へと変えること。それにより魔力が貴方から無くなり、魔法という概念も扱えなくなりました」
「そ
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