第3章
2節―”神殺し”を追い求めて―
守護者と見習い
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ら響く。
そして、コンマ5秒も経つ前に重低音が消える。
あっという間な出来事。
音だけしか理解できなかったが、ただ言えることは1つ。
あのただの鋼鉄の壁にしか見えないものが、無強化とはいえ数発でソウヤの身体が悲鳴を上げるほど強力な砲弾を物ともせず受け止めたのだ。
それは、最期にわかれたルリでは到底出来ない芸当だった。
「――――――――」
しかも、受け止めた当の本人は息切れすら起こしていない。
見ない間に凄まじいほどの成長をしていたルリに、ソウヤは小さく笑った。
「ソウヤッ!」
不意に、幼い声が上がる。
ここ最近で一番聞いた声だ。
だからこそ、その声の意味を瞬時に理解しソウヤは――
「後は任せた」
――未だに治りきっていない脚に鞭を入れて声を上がった方へ駆けた。
それに気付いたゴーレムがソウヤを追うとするが、先ほどよりかなり増えた剣舞に足止めを食らう。
「行かせませんッ!」
ギルティアに加え、ルリも未熟ながらも剣を作り上げゴーレムの邪魔をする。
ソウヤはヘナヘナとへたり込んでいるルビに近づき、しゃがんだ。
「…サンキュな」
「ん…」
ソウヤの礼に小さく応答したルビに軽く頭を撫でると、すぐさま立ち上がる。
―急がねぇと…。
焦る気持ちを抑え、ソウヤは大きく深呼吸をしてから足元に注意して駆け出した。
――少しだけつまんなそうにする、世界神がそれを見ているとは気づかずに。
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