第3章
2節―”神殺し”を追い求めて―
守る先にあるものは
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かべながら満足気なルビに、ソウヤは頭を撫でた。
たったの3秒で済ましてしまったが、凄まじいほどの抵抗を受けていたのだろう、ルビは疲れているように見える。
「じゃあ、行くぞ」
ソウヤの言葉に2人は頷くと、結界の中へ入っていく。
中はさきほどとは全く違い、薄暗かった。
しばらく歩くと、大きな広場に出る。
「――!!伏せろっ!」
ソウヤは第六感が鳴り響き、咄嗟に後ろにいるルビと深春を抱き寄せ地面に倒れる。
そして――
ゴオオオオォォォォォ!!
――そんな音がして、さきほどまでソウヤ達が居た場所を巨大なビームに似た何かが撃ちぬいていった。
良く分からない攻撃を、避けきったと確認してから、ソウヤは2人にあわてて声をかける。
「大丈夫かっ!?」
「うん、大丈、夫」
「平気でござる」
2人共無傷のようで、ソウヤは安堵の溜め息を漏らし、立ち上がる。
そして、背中が大きく焼ける痛みに耐えながら水魔法で回復しようとして…気付く。
「魔法が発動しない…!?」
魔法が全く使えないのだ。
魔力というパイプが途中で切断されているかのように、バッサリと。
空中で、何かを操作している深春は驚愕したように呟く。
「――魔法使用不能と、身体強化無効が付いているでござる。しかも無期限」
その言葉に驚愕を隠せないソウヤ。
いきなり襲いかかってきた多くの理不尽に気を取られていると、声が聞こえた。
「――――――――!」
何かが吠える音が響く。
ソウヤ達3人がその方向に顔を向けると、そこにあった。
金属の塊で出来た巨大なロボット。
9mはあろうかというほど大きい金属の塊は、基本は人間をモチーフにしているようだ。
その手には先ほど自分たちを撃ち抜こうとしていた巨大な銃を持っている。
背中には6mはある巨大な剣。
「――ここを守ってるのは暁月だけじゃなかった…か」
「倒されることは予想済み…っていうことでござるね」
ソウヤと深春はそれぞれの得物を構える。
深春を連れてきたのは、”もしかして”という可能性が会った場合対処できるようにだ。
その”もしかして”が今襲いかかっているので、備えあれば憂いなしと言える。
ソウヤは後ろに居るルビに声を掛けた。
「ルビ、お前は補助に徹しろ。完全に治りきっていないお前じゃ俺達の動きに付いてこれない」
「…ソウヤ」
言い終わるか否かで、ルビは不意にソウヤに話しかける。
真剣な表情をしたルビに対して、ソウヤは視線を向けた。
「――あの敵、の先に、とても強い…結界を感じる」
「つまり…!」
あの敵の先に探し求めている”神をも殺せる力”が眠ってい
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