第3章
2節―”神殺し”を追い求めて―
勝負
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
る”技”とは、『巨剣使い』に変わる『剣神』の『亡霊解放』。
正式な名前は無いが、言うならば『亡霊解放・二』というべきだろうか。
『剣神』となったソウヤの『亡霊解放・二』は、2段階の変化がある。
1つは、今までどおりのやり方。
ソウヤの内側に貯めこんだ魂を開放することで、その者の力を一時的に使うことが出来る。
数分という長時間使うことができ、重ね掛けもすることが可能だ。
しかし、魂は消費されその1つの魂の効果は低い。
更に使うと非常に長い間スキルを使用出来なくなるデメリットがある。
2つ目は『剣神』となったことで出来ることが可能となった使い方。
こちらは、内側に溜め込んだ魂を”瞬間的に解放”することで、その者の力を一時的に使うことが出来る。
魂の消費がなく1つの魂の効果は比べ物にならないほど大きい。
だが、使える時間はほんの刹那の間で、複数の魂を使うこともできないのだ。
しかも何日ものスキル使用不能の呪いにはかからないが、1秒ほどこの方法は使えなくなる。
この、2つ目の瞬間解放とも呼べる方法でソウヤは爆発的に加速し深春の後ろ側に回りこんだのだ。
ソウヤは、深春の身体を見つめる。
「…小さいな」
彼女の身体はソウヤもびっくりするほどに華奢で軽い。
きっと、元の世界ならソウヤが力を目一杯蹴っただけで骨が折れてしまいそうだ。
―そう、”元の世界”なら。
あまりにも小さく軽い深春の身体は、服の上では細かいことは分からないがやせ細っているように見える。
こんな女の子が普通なら持てるはずもない刀を使いこなしている事実と、何故自分の行く手を阻んだのかという疑問に、ソウヤは嫌な予感を隠せなかった。
スキルや、ステータスの恩恵を得ているとはいえ人は人だ。
普通なら振り回すことも危ういソウヤ達がスキルによって使いこなせているが、身体に負担をかけ続けている。
結果的に、身体が今の動きについてこようとして自分たちとは無意識に筋肉が基本的に着くものなのだ。
しかし、目の前の少女は”それ”が全く感じられない。
「…まぁ、起きるまで気長に待つか」
彼女が起きた時に事情を聞けばいいだろうとソウヤは思考を完結させ、もう一度、小さく溜め息を付いた。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ