第3章
2節―”神殺し”を追い求めて―
意外な出会い
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先をソウヤに向ける。
「と!に!か!く!…どうするんでござるか?ここを通りたいのなら小生を殺してからにしてほしいでござる」
「……」
ソウヤはその少女の言葉にしばらく反応できずに居た。
仮にも、こんな少女を殺す。
その事実がソウヤの覚悟を決められずにいたのだ。
「なら、お前と勝負しよう」
「お前じゃなくて、小生は暁月深春っていう名前があるでござるよ」
いかにもご立腹ですという感じの少女…深春姿を見て、ソウヤは目をパチクリさせた。
その明らかに大和撫子らしい美人顔、”ござる”や”小生”と言った特徴的な言葉使い、そして、暁月深春という名前。
その多くの要素が、ソウヤを1つの結論へと導いた。
「まさか…暁月は――」
目の前の黒目黒髪の少女はやれやれと肩を振る。
「――そうでござるよ、小生は”日本”からトリップされた人でござる」
「なら、何故ここを通さないっ!?」
ソウヤは、深春のその言葉に無意識に叫んでいた。
その反応を楽しんでいるのか、口角を上げている深春。
「ま、話はここまででござるよ。それで?”勝負”とはどういうことでござるか?」
「……あぁ、そうだ。”勝負”を暁月に頼む」
「…それを受けて何のメリットが?そしてソウヤ殿のメリットは?」
「暁月が勝てば俺は、二度とここへは訪れない」
そのソウヤの言葉に、深春は「当然でござる」と頷く。
「そして、俺が勝ったら――」
ソウヤは雪無を深春へ向ける。
そして、大きく息を吸って…吐いて決意を固めた。
「――俺と、話し合いをしよう」
その言葉が、静かな森を駆け抜けた。
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