第3章
2節―”神殺し”を追い求めて―
懐かしき再会
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管理神なので、余程のことがない限り神域を犯されることはない。
ただ、今回干渉してきたのは最も位の高い世界神だ。
流石に相手が悪すぎたのである。
「つまり、その女性は――」
「――はい。私たちの敵です」
「バレていたのか…」とソウヤは呻くように呟いた。
「なら何故、たった1人の女性しか神域に侵入させてないんだ?」
そのソウヤの問いに、ギルティアは口を開いた。
「世界神とはいえ、管理神が作成した”神域”を干渉するのには疲れるのだと見えるの。つまり――」
一瞬の静寂。
「――現れた女性は、下手な天使より強い」
呟いたその言葉は、今現在の現状が悪いことを物語っていた。
ソウヤは何も言わず、立ち上がる。
「ギルティア、『剣神』に早く慣れたい。外に出る」
「…うむ」
「私も、行く」
ルビはそう言うと、外へ歩き出したソウヤの背中を追う。
バタンと音を立ててソウヤ達が扉の外へ行ったのがわかると、ギルティアはルリを見据えた。
「ルリよ」
「はい、ギルティア様」
ギルティアは立ち上がると、扉へ身体を向けた。
「――急いで守護者の修行を終わらせるからの」
「…喜んでお受けいたします」
そして、ルリとギルティアも家の外へ出て行った。
言葉を交わす意味は無いのである。
もう、やることは決まっていた。
「――ふむふむ、あれが”例”の…」
村より1kmほど離れた森の中で、人外レベルの速さで剣を振り、身体を動かすソウヤを見つめる者が居た。
カチャリ…と音を立ててその者の腰にかけた”刀”がなる。
見つめる者は、真剣そのものの目でただただソウヤを見続けていた。
「…絶対に、通さないでござる」
その者は食い入るようにソウヤを見続ける。
瞳は、どんよりと暗い”何か”が宿っていたのだった。
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