暁 〜小説投稿サイト〜
グランドソード〜巨剣使いの青年〜
第3章
2節―”神殺し”を追い求めて―
懐かしき再会
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
管理神なので、余程のことがない限り神域を犯されることはない。
 ただ、今回干渉してきたのは最も位の高い世界神だ。
 流石に相手が悪すぎたのである。

「つまり、その女性は――」
「――はい。私たちの敵です」

 「バレていたのか…」とソウヤは呻くように呟いた。

「なら何故、たった1人の女性しか神域に侵入させてないんだ?」

 そのソウヤの問いに、ギルティアは口を開いた。

「世界神とはいえ、管理神が作成した”神域”を干渉するのには疲れるのだと見えるの。つまり――」

 一瞬の静寂。

「――現れた女性は、下手な天使より強い」

 呟いたその言葉は、今現在の現状が悪いことを物語っていた。
 ソウヤは何も言わず、立ち上がる。

「ギルティア、『剣神』に早く慣れたい。外に出る」
「…うむ」
「私も、行く」

 ルビはそう言うと、外へ歩き出したソウヤの背中を追う。
 バタンと音を立ててソウヤ達が扉の外へ行ったのがわかると、ギルティアはルリを見据えた。

「ルリよ」
「はい、ギルティア様」

 ギルティアは立ち上がると、扉へ身体を向けた。

「――急いで守護者の修行を終わらせるからの」
「…喜んでお受けいたします」

 そして、ルリとギルティアも家の外へ出て行った。

 言葉を交わす意味は無いのである。
 もう、やることは決まっていた。




「――ふむふむ、あれが”例”の…」

 村より1kmほど離れた森の中で、人外レベルの速さで剣を振り、身体を動かすソウヤを見つめる者が居た。
 カチャリ…と音を立ててその者の腰にかけた”刀”がなる。
 見つめる者は、真剣そのものの目でただただソウヤを見続けていた。

「…絶対に、通さないでござる」

 その者は食い入るようにソウヤを見続ける。
 瞳は、どんよりと暗い”何か”が宿っていたのだった。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ