第3章
2節―”神殺し”を追い求めて―
懐かしき再会
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…ギルティアはほっほっほと陽気に笑った。
「――それで、どうでしたか?”あそこ”は」
ルリはギルティアにそう尋ねると、老人は静かに首を横に降った。
「未だに占拠されておる」
「そう…ですか」
残念そうなルリの言葉に、ソウヤはどうしたのかと聞く。
「本来ならば、ここで身体が『剣神』に慣れるまで村に住んでから試練に行ってもらおうとしていたのじゃが…」
言葉を詰まらせるギルティアに変わって、表情を暗くしていたルリが続ける。
「…一人の女性が、つい先程試練に続く唯一の道を占拠してしまったのです。多分、ウィレクスラが干渉したせいだと思うのですが…」
「ちょっと待て。この”神域”は確か作成した神が許可した人のみしか入れないんじゃ…」
至極当然なソウヤの疑問に、ルリは小さく「はい」と返した。
「最後に説明しようとしたのですが…」
「作成した神より上位の神は入れはしないが、間接的に干渉は出来てしまうのじゃ」
神にも魔族と同じように階級がある。
生物の心理…つまり愛情や憎しみなどを司るもっとも階級の低い下級神。
雷や氷など、炎や水が干渉し合って起こる現象を司る中級神。
火・水・風・地の基本現象を司る上級神。
そして、1つの世界を見守り、管理する管理神。
ここまでの神が、1つの世界にのみ存在出来る基本神。
地球のある世界には存在せず、この世界にのみ存在する神など―例えば魔力を司る神―も存在する。
アルティマースは、この中で最も上の存在である管理神だ。
時間と空間を司る時空神。
生物全ての運命を司る運命神。
魂が居座るところ、つまり肉体の創造を司る創造神。
魂の管理、生と死を司る輪廻神。
そして、全ての神の頂点。
創造と破壊を司り、世界の全てを掌握する神。
それが”世界神”。
この4柱と、世界神。
たった5柱だけが世界を股に掛けて干渉することが出来る最高神。
他の神も他の世界を”見る”ことはできるが”触れる”ことは叶わないのだ。
ソウヤのように、神々の住む世界に入り込まないかぎりは。
今回、この”神域”を作成した神は管理神であるアルティマース以外に想像がつかない。
現段階で合ったことがあるのはアストレイアとアルティマースのみ。
その中で”神域”に入ることを許可したような言動したのはアルティマースだけだ。
よって、ソウヤの想像の中ではアルティマースという仮定となる。
まぁ、それも意味のないことだ。
神域を作成した神より上位の神は、無許可で入れる。
つまり下級神が作成した”神域”は中級神以上の神は普通に干渉することができるのだ。
アルティマースは上級神より位の高い
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