第3章
1節―最果ての宮―
真実
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ニメ、果てにはオンラインゲームにまではまっていた。
このトリップに巻き込まれたのも、厨二病が終わってからもラノベやアニメ、オンラインゲームにはまっていたからであろう。
そういう理由があって、蒼也は神の名前も大体覚えていると思っていても良い。
だが、その名前の中にアルティマースという神は存在しなかったのだ。
故に、アストレイアと一度会ったことのあるソウヤは、地球に語り継がれる神と、この世界に語り継がれると2種類いるのだなと、そう思ったわけである。
「管理神様は、何故このような妖精に会いたかったのですか?」
ソウヤが女神に向けて発した言葉は”理由”だった。
アルティマースはソウヤのその問いに小さく頷くと、ガラス球のようなものを作り出す。
「これを見てみなさい」
アルティマースから渡されたガラス球を覗き込んでみると、そこに映っていたのは”あの男”だった。
それを見た瞬間、ソウヤの表情が固まる。
「こいつは…」
「そう、貴方が思っている通り。貴方がたがこの状況へと貶めた張本人、その名は――」
アルティマースは一呼吸置くと、静かに、しかし確かに芯のある声でソウヤに告げた。
「――ウィレクスラ。現、”世界神”です」
大きく息をして、アルティマースのいう言葉を口の中へ含み、ゆっくりと咀嚼する。
意味を理解して現状を確認して、ソウヤは吸い込んだ息を吐き出した。
「世界神…か」
そこまで想像しては居なかった…とソウヤは諦めを込めた溜め息を吐く。
本来、ソウヤは地球かこの異世界の住民の誰かから召喚されたものだと思い込んでいたのだ。
元々神など信じない主義のソウヤは、”神”が行ったこととは殆ど考えていなかった。
まぁ、ウリエルやアストレイアなどに合った時点で薄々感づいていたのだが…。
「そして、貴方に会いたかったのは世界神であるウィレクスラに関係することです」
アルティマースは、ソウヤの身体を全体に見つめた。
その肉体の脅威さを確かめるかのように。
「ソウヤ、貴方には2つの道があります」
人差し指をゆっくりとアルティマースは上げる。
「1つ、今から話す事実を聞かず、何も知らぬまま帰り一生この世界で生きるか。それとも――」
2つ目の道が、ソウヤに示された。
それは、途方も無い話。
「――ウィレクスラを倒し、この世界と貴方がたが無事”元の世界に帰る”か…です」
ソウヤは、無意識に手を強く握りしめていた。
そんなこと、とうに昔からソウヤ自身の心のなかで決まっていたはずなのだ。
きっと、この眼の前の女神もそれを理解している…表情で分かる。
自身の耳で、聞きたいのだろう。
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