暁 〜小説投稿サイト〜
恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
25部分:第二話 張三姉妹、太平要術を授かるのことその十二
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
い人材なのは間違いありませんわね」
「謀反の心配もないかと」
 次にこのことについて話すのだった。
「そうした野心は見受けられません」
「しかしそれでもですわね」
「はい、問題はです」
 審配の顔が曇った。
「それではありません」
「何故この世界に来ているかですわね」
「その通りです。それがわからないのです」
 問題はそれなのだった。
「彼等の話によりますとこの世界とは別の世界から来た」
「そんな世界がありますのね」
「そのこと自体が信じられません」
 審配の言葉はまた怪訝なものになっている。
「世界が複数あるのでしょうか」
「わかりませんわ。華琳、いえ」
 ここで言葉を訂正させた。
「曹操のところにも何人か来ていますし」
「そうですよね。なぜここで急に何人も出て来たのでしょうか」
「これまでなかったというのに」
 彼等はとにかく今の状況が理解できなかった。
「どうしてでしょうか」
「全くわかりませんわね。ただ」
 ここでさらに話す袁紹だった。
「彼等自身もわかっていませんし。これからのことは」
「はい、これからは」
「まずは彼等はそのまま迎えますわ」
 そうするというのである。
「このまま」
「はい、それではその様に」
 こう返す審配だった。話はとりあえずはそれで終わった。
 だが謎は解き明かされはしない。そのまま残っていた。そしてそれを解くことは今は誰にもできなかった。だが大きなうねりが生じ続けていた。それだけは間違いなかった。


第二話   完


                   2010・3・22

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ