第3章
1節―最果ての宮―
70のボス
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に持ち帰るか…。
―気配の察知能力と瞬時での殺気を頼りにして対応…。ほんと、よくこの1年ちょっとでここまで強くなれたものね。
ソウヤと女性、2人は同時にその場から距離をおきながら瞬時に考察する。
そしてソウヤは雪無を地面に突き刺すとストレージから黒鏡破を取り出して、今度はこちらから突っ込む。
女性はその意外な速さに少し驚くが、いともたやすくソウヤの斬撃を防いだ。
そしてそのまま女性は右脚を固定して左脚を円を描くように走らせると、ソウヤに剣をふるう。
凄まじい速度で迫る剣にソウヤは対応できていない。
それに女性はニヤリと笑い――
「!?」
――驚愕へと表情を変えた。
ソウヤは瞬時に身体を回転させると同時に黒鏡破で防いだのだ。
―なぜ…?あれは今の彼では防ぐことすら不可能だったはず…!
―危なかった、瞬時的に肉体強化を使わなければどれだけのダメージを受けていたかわかったもんじゃない…。
そう、ソウヤはあの刹那とも言える速度の中で肉体強化を施すことで対応できたのである。
現在の肉体強化は達王級、通常の25倍もステータスが増えるのだからその差は火を見るより明らかだ。
まぁ、その分1秒で1000もMPを持っていかれるのだが。
「へぇ、やるじゃない。さすがは妖精最強と謳われている人ね」
「正直な話、お前こそ最強なんじゃないかと言いたくなるがな」
「あら、この迷宮の100層の敵は私の本気と同じくらい強いわよ?」
―冗談してくれよ…。
ソウヤは女性が言った言葉に対して内心でため息を付いた。
この女性はここのボスではないことはソウヤ自身知っている。
それはこのボス部屋が照らされた時、女性の後ろに真っ黒の鎧を着た者が倒れていたからだった。
「あんた、何者なんだ?」
「んー。ヒント、貴方の敵ではないわ、むしろ味方よ」
「…」
その言葉が嘘には、女性な真剣な表情を見てソウヤは思えず黙り込んだ。
それから1分ほどすると、女性は不敵な笑みを浮かべ左手にも右手に持つ長剣とまるっきり同じ長剣を出現させる。
「じゃあ、続きをやるわよ」
「わかった、なら――」
ソウヤは3本指を立てた。
女性はそれを見て面白そうな顔をする。
「――残り、30秒でかたを付ける」
ソウヤはその言葉とともに大きく息を吸い――
「『亡霊解放(エレメンタルバースト)』!!」
――といった。
その瞬間、莫大すぎる魔力がソウヤを包み込み…爆発する。
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