第3章
1節―最果ての宮―
薙沙
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
いう。
そして、その将軍剣1本だけで小さい国1つは買えてしまうほどであった。
そしての『薙沙』の値段は40万Rである。
現在のソウヤの所持金が45万Rなので5万Rしか残らないが、それを通り越してもほしい武器であった。
ただ、現在の雪無の魔剣のクラスが上級になっているので使わなくなる日も遠くはなさそうであったが。
―現在の雪無は上級クラス。約5層で中級から上級まで上がったのだから底が知れないが、正直ここから将軍剣になるまでが長そうなんだよな…。
その名の通り、将軍剣は古い昔に世界を征服した帝国の将軍が持っていたとされる数少ない剣をモチーフとしている。
その将軍剣は他にある魔剣や聖剣とは格別な差があり、一振り剣を振れば数十m先の敵でさえ真っ二つになり山は削れ海も割くほどの力を有していたらしい。
それを考えてみれば中級魔剣と上級魔剣の差など無いに等しいものであった。
それを考えてみれば、5層で中級から上級まで上がったとしてもそこから将軍剣になるのにどれだけかかるかわかったものではないのである。
それに、それでもしもの時を考えてみれば薙沙は非常に欲しい品であった。
結局、ソウヤは数分悩み――
「ありがとうございましたー」
――薙沙を買ったのだった。
―薙沙は本当に危機が迫った時にだけ使うとして、もし雪無が将軍剣に成長した時は二刀流にしてもいいかもな…。
二刀流といえば、それだけ攻撃力がプラスされ最強と思われがちだが現実そうでもない。
確かに攻撃力が2倍にはなるが、それを使いこなせなければ意味が無いのである。
ソウヤの場合は巨剣にしてぶん回していれば、敵の消滅速度が早くなるので二刀流をしていたが、右の剣と左の剣で使い分けるのは至難の業だ。
事実、地球の剣道では二刀流は一部許されているが上級者になってくると使うものはゼロに等しい。
しかし、ソウヤはこの二刀流を使いこなすつもりであった。
意識分裂なぞ出来もしないが、戦闘時になれば意識の速度が非常に高まるのはソウヤ自身がもっとも知っている。
それに強敵と闘う場合、そういう手数は増やしたほうが結果的に有利になるのだ。
剣術が戦士を使えば王神級という、非常に高いアドバンテージもソウヤはあるため、毎日行えば迷宮から出るまでには熟練出来るとソウヤは確信があった。
ソウヤは薙沙をアイテムストレージにしまうと、村長の家に向かってまた、歩き始めたのだった…。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ