第3章
1節―最果ての宮―
薙沙
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だというのに、通常のステータスを25倍にまで引き伸ばすのである。
そんなチートな能力を固有が持っているのなら、別におかしくもなんともないのであった。
―つまり、この迷宮は自然発生したのでなく…人工発生したのか?
迷宮は大きく2つに分けられるが、それが自然発生型と人工発生型だ。
ソウヤが転移させらてた時に入れられた、『瞬死の森』などが自然発生型の例である。
また、自然発生型は『瞬死の森』のような自然風なものから本当の迷宮のような石が敷き詰められたものも存在している。
そして、今ソウヤがここにいるのが人工発生型なのだ。
自然発生型と違う点は、自然発生型よりかは弱い魔物しか出ないことが多いが、どれも高い知能を有するということである。
魔物に魔法をかけてあったりしてあるのも、特徴の1つといえるだろう。
「まぁ、とにかく村長の家に言ってみるか」
ソウヤはそんなことは今はどうでもいいと切り替えて、少女に言われたままに村の奥へと歩いて行く。
度々すれ違う人々は、RPGよろしくほとんど得のない世間話だけをしていた。
しかし、少し歩くと泣き崩れている夫婦がいるのを見つける。
「おぉ、我が娘よ。どこに行ったのだ……」
「神よ、どうか我が娘をお救いください…」
その言葉だけが、今まで聞いてきた中でもっとも感情が込められているようにソウヤは思えた。
そして、泣き崩れている夫婦がなにかの鍵になることは安易に予想できるだろう。
―あの夫婦は一旦置いておこう。今は村長の家に向かうことを優先に――…?
ソウヤは夫婦を置いて先に行こうと目を前に向けたその先には、武器や防具が立ち並ぶ建物があった。
それはまるでRPGにある武器屋や防具屋のようで――
「失礼します…」
「いらっしゃい!ここは武器と防具の店だよ!」
――思わずソウヤはゲームしていた頃の癖で入ってしまっていた。
爽やかな笑みをした青年が棒読みでソウヤを向かい入れる。
その青年のイケメンさと棒読みが相まって、少しイラッとしたがそれは置いておきソウヤは武器を見渡し、片っ端から鑑定していく。
そしてその質の高さにソウヤは思わず冷や汗をかいた。
一番安い『シック』という長剣は、下級魔剣クラスで能力は斬った相手に特定の確率で毒化をさせるもの。
一番安い武器で下級魔剣クラスなのだから、冷や汗モノである。
一番高い『薙沙』と呼ばれる長剣は、なんと将軍剣クラスのものだった。
将軍剣というのは上級の魔剣、聖剣の更に上を行く剣でその威力は『魔魂剣』さえも遥かに超える。
その上にまだクラスがあるが、それを見たものは10000年に一回もないのだと
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