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グランドソード〜巨剣使いの青年〜
第2章
3節―始まり―
――そして
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ちもいきなり襲来に巻き込まれてしまっていて、疲れは溜まっていたようで素直にゲートに入っていった。
 ――この先にある光景を知らずに。

「ソウヤっ!早くこい…!!!」

 そんな馬鹿でかいエレンの声を聞いて、ソウヤは嫌な予感があたっていることに気がついた。
 他の全員をあとから入るように言って先にゲートに入る。

 そして…地獄絵図がそこにはあった。

「なっ…!」

 草木に溢れ、清々しい匂いのした美しかった街…。
 それは今では赤く、臭い液体に塗れた地獄のような…魔界のような街へと変貌していた。

 そして、エレンとその目の前にいる、一度あった存在。
 そのそいつはソウヤに顔を合わせると、獰猛な笑みを浮かべて――

「また会ったな、小僧。一段と強くなっているようで安心したぜ」
「ガールって言ったか。久しぶりだな」

 ソウヤは黒鏡破をストレージにしまうと、魔魂剣(レジド)をとりだし巨剣化させる。
 ガールも手に持つ赤く濡れた大剣を両手で持つ。

「容赦は…しない」
「いいぜ、俺もはじめから本気を出させてもらう」

 そしてソウヤは、もう一度ストレージを出現させると恐電(クーズテット)を取り出し、それも巨剣化させ、本来の強さに戻す。
 呪文詠唱を最後にソウヤは行い始める。
 ガールも構えを解くと、詠唱を始めた。

 エレンたちは街にいる人達の救助に向かってくれていた。

 そして数秒後…戦闘の開始の言葉が、互いに紡がれる。

「…『亡霊開放(エレメンタルバースト)』!!!!」
「…『魔将開放(ロールド・バースト)』!!!!」

 ソウヤは髪がより漆黒さを増し、闇のように黒くなり瞳が真っ白になった。
 腕からは角が生え鱗が生え、手は漆黒の毛に包まれる。
 尻からは何か硬い尾と毛で作れた漆黒の尾の2本が現れ、足に針が生えた。

 ガールは3mも会ったその巨体を2mほどまで背が縮み、大剣もそれに比例して小さくなった。
 そして背中からは銅褐色の翼が生え、その身は一目でチビるほど圧力を醸し出している。

 一瞬で周りの建物がその2人の威圧により破壊され、塵も残さず消え去った。
 溢れだす魔力がぶつかり合い、地面の石やら土やらが宙に浮き木っ端微塵になる。

「…」
「…」

 両者は黙ったままその得物を構えた。

 そう、もうこのレベルになった時点ですべては1発勝負なのだ。
 剣撃を交わし合うなど時間の無駄、ソウヤとガールは時間制限でこの状態になっているのだからそう思うのは当然だろう。
 それに、攻撃しても躱し防がれるだけでその全てが無駄なのである。
 ――それが…このレベルの戦いなのだ。

「『雷電(ボルテット・)……」
「『|暴風《テル
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