第2章
3節―始まり―
歯車の狂い
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くなっていたなとソウヤは思い、エミアはテンパると訳が分からなくなる性格なのだろうとソウヤはあたりを付ける。
「では、私からも「その前に、ソウヤ殿」…?」
ソウヤはこちらも自己紹介を行おうとしていた時、ミラジュから停止の声がかかった。
それに疑問を覚えて、ソウヤはミラジュを見る。
ミラジュは、ニカッと笑った。
「公の場ではないのだから、そういう無駄に堅苦しい敬語はやめよう、ね?」
茶目っ気にウインクする500歳ほどのイケメン。
それを考えてゾッとしたソウヤは、そのことを一生考えないようにしようと心に誓った。
「…ふぅ。わかった、では敬語はやめる」
「うんうん」
ソウヤは深呼吸をしてミラジュに対する怒りを収めて、口を開いた。
「俺の名前はソウヤだ。周りからは妖精最強なんて言われているが、特に気にするな。以上だ」
俺の簡易的な自己紹介を終えたところで、エレン達も少しずつ自己紹介を行っていく。
全員の自己紹介を終えて、ミラジュに「君、王でもないのにハーレム作れるなんて、凄いね」とソウヤに向かって爆弾を落とされた。
それに対する反応は様々だ。
エレンは「ソウヤとは戦友だよ」と言っていたが、多少顔が赤くなっている。
ルリは「ソウヤさんはお優しいですから」と、なんだか肯定をしているようであった。
レーヌは「そ、そんなことないわよっ!!」…どこぞのツンデレだとと言いたくなる返事をしている。
ナミルはやはりあって間もないのか「何言っているんだよ」と真面目に怒っていた。
エミアはエミアで「ハ、ハーレム……」なんて言って頭から湯気を出しそうなくらい顔が赤くなっている。
そして当のソウヤは紅茶でも飲んでいて華麗にスルーしていた。
…なんともカオスな空間である。
「あれ、否定しないってことはソウヤ殿はそういう気でいるの?」
さらにミラジュは面白がって爆弾を落とした。
…が、その爆弾にソウヤは――
「…そんなことを思えるほど余裕なんてなかった。俺はそういう気は全くない」
――酷く真面目な表情で、爆弾を解体した。
その、悲しみと辛さを含んでいるその表情に室内の全員が心打たれたようだった。
そんなカオスな空間が一気に冷め、静かにご飯を食べているその時…いきなりドアが開かれる。
「陛下っ!無礼を詫びてご報告しますっ!!」
「…なんだ、即急に話せ。客人に迷惑だ」
「はっ!数にして3000の魔物の軍勢がこちらに向かっているとのことですっ!」
その言葉にソウヤは眩暈を覚えた。
休めると思ったらこれなのだから、その心は言わずもわかるものだろう。
「…今出動できる兵士の数は?」
「2000ほどとなっており、援
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