第2章
2節―運命が許さない旅―
右翼の戦い
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じながら上級魔族の方を見る。
一段と盛り上がった筋肉、そして興奮したように熱を持った息を吐く犬…否、狼の上級魔族がそこに立っていた。
その眼は赤く光っており凶暴性を増しているように感じられる。
そして、上級魔族が一瞬にしてその姿をかき消すと…エレンは横っ腹に大きな衝撃を感じるとせめてダメージを減らそうと無意識に身体を流れに沿わせる。
そのまま体制を元に戻すと同時に、次は背中から激しい衝撃を感じ前に吹っ飛ばされた。
「がっ…!」
「エレンッ!!」
レーヌはエレンを助けようと、その手にマグマを発現させると一瞬だけ見える上級魔族になげつける。
しかし、上級魔族はその1000℃のマグマをめんどくさそうに跳ね除けるとまたその身体をかき消す。
だがその時間稼ぎというにはあまりに稼げていない空白の時間でも、エレンは事を成し遂げた。
「『|光電の力『フォッツ』!!」
エレンはその身体に光電を溜めこむと、それを身体全体に流し込むと一気にエレンの速度が速くなった。
雷の効果が筋肉を強制的に強化しているせいだ。
上級魔族の攻撃をそれにより避けたエレンは、天使剣を振り上げる。
「っく!」
しかし、それを軽々と避けられたことにエレンは気付くと必死に身体をねじる。
その瞬間、凄まじい空気を斬る音が鼓膜をゆさぶりながらエレンの目の間に上級魔族の腕が見えた。
その腕にめがけ天使剣を振り下げる。
しかし、それも避けられてしまいエレンの背中が取られた。
「行けっ!!」
レーヌはエレンが危険なのを察すると、幻夢魔法で出現させた幻の剣を上級魔族に投げる。
それを上級魔族は最小限の動きで避けバックジャンプで後ろに下がった。
「光の速さで走れ光電!『光縮地《フォルト・シグル》』!!」
その瞬間にエレンはそう叫び、足が一気に放電を始める。
白い雷は周りの地面を削ると同時に圧倒的な素早さをエレンは得る事が出来た。
そしてエレンは上級魔族に向かって全力で向かう。
それに気が付いた上級魔族は拳を固めると、エレンの行く先を添うように拳を流れさせる。
いきなり目の前に現れたその拳にエレンは驚くと同時に、少し右に移動し避ける…が、目の前にはもう1つの巨大な拳が現れていた。
「ちぃ!!」
エレンは天使剣を拳に向けて突くように顔の横で構えると、上級魔族に刺しこんだ。
やはりというか、ダメージは喰らわなかったがそれでも上級魔族に引っ付くことは可能となりダメージはほとんどゼロに近かった。
「とまれぇッ!!」
レーヌは、空中に浮かばせていた巨大な剣をかなりの速さで上級魔族に向かわせる。
しかし、それに早く気が付いた上級魔族は敏速なその身
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