第2章
2節―運命が許さない旅―
戦闘開始
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まえば酸素と木の枝、あとは摩擦による熱…などの炎が生み出される肯定を知らなければならない。
つまり、この『幻夢魔法』はこの文化レベルが低いこの世界の中で高い理解度と柔軟性のある想像力、そして多くの魔力が必要となるピーキーな魔法なのだ。
それを使いこなせ、マグマまで作り出してしまうレーヌの技量は言うまでもないだろう。
「それでは…行くぞ」
「えぇ、任しておきなさい」
「すぅ……我に光電の力を『|光電の力(フォッツ)』」
「幻よ溶岩で埋め尽くせ…『幻夢溶岩』」
エレンの身体が光る電気により包まれ、レーヌの周りに幻とは言えど、恐怖を感じさせずにはいられないほどの高密度のマグマが集まる。
そしてエレンとレーヌはちらりと両方の目を見合った――戦闘開始の合図だ。
エレンはその瞬間、魔物達を一瞥すると声高らかに魔法を言い放った。
「光の速さで走れ光電!『光縮地《フォルト・シグル》!』」
その刹那、エレンの姿が掻き消え魔物の中心にその姿を現す。
驚いて固まっている魔物達をレーヌが見逃すはずもなかったのだ。
「…熱さだけで死ぬ方がマシな痛みを味わないなさい?……行けっ」
レーヌは悪魔をも思わせる笑みで微笑むと、周りに漂っていたマグマを一気に前衛である魔物達に向かわせた。
「グァアアアアッ!?」
「ガ…ハッ…ガ……ッ!!」
傷を追わないが、感覚はするマグマ。
マグマの温度は約1000℃で、到底生き物が耐えられるものではない、ソウヤでさえもあまりの熱さの痛みに膝をつくのではないだろうか。
それほどのマグマの波を、魔物達が耐えられるはずもなくあまりの熱さに魔物が倒れていく。
「…ッ!」
一方、エレンもマグマが届かない後衛の相手をしていた。
身体全体がキラキラと光る雷に纏われており、高速で敵を倒していく。
エレンの持つ美しいフォルムをした『|天使雷鳴(セルンス・スレミルト)』を一振り、そう一振りするだけで5の敵は倒れる。
その討伐速度はソウヤには至らないものの、その速度は世界の上位に普通に食い込めるほど早い。
そして、約2000もの魔物の軍団は確実にその数を減らしていった…。
一方同時刻、ルリとナミルは左翼部隊と交戦していた。
「はぁっ!」
ルリが1本の剣で魔物の攻撃を防ぎ、左手に持つ短剣で魔物の命を確実に絶命させる。
魔物をルリが倒した瞬間、もう1体の魔物がルリの背後を取るが…その魔物の命は瞬時に掻き消えた。
その両手に真ん中だけ細い隙間が空いている大剣を持つ女性…ナミルである。
「大丈夫か、ルリ」
「はい、まったく持って問題ないです。それより、前衛の魔物はお願いしますよ」
「あぁ、任せて
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