0056話『瑞鳳のお料理』
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
です》
むぅ…。
ますます榛名の状態がどういう事になっているのか調べたくなってきたぞ。
知的好奇心というのはこういう時に発揮しないといけないな。
だけど私の考えが多少榛名に伝わったのか、
《提督…? 今何かよからぬことを考えていませんでしたか?》
「そ、そんなことは無いぞ。ただだとすると私が忙しい時にまともに食事を摂っていない時は榛名もお腹を空かせているんだなって思って…」
《うっ! うう…提督、酷いです。榛名もできれば金剛お姉様と紅茶とかを一緒にしたいのを我慢していますのに、そんな事を言われたらお腹が空いちゃうじゃないですか》
榛名はそう言ってふくれっ面になってしまった。
うん。そんな表情でもやっぱり榛名は可愛いな。
一人榛名に癒されながらも居酒屋鳳翔へと足を歩ませていった。
…そして到着する居酒屋鳳翔。
よかった。まだ暖簾は下がっていないし明かりはついているみたいだな。
おそらくまだまだ中には艦娘が数人いるのだろうな。………酒飲みが多そうだけど。
とにかく玄関を開けて中へと入っていく。
「いらっしゃいませ。あら、提督でしたか」
「鳳翔さん、こんばんは。まだなにか作れるものはありますか?」
「はい。でも今日は少しとある子の料理の腕を見ていますのでよろしかったらそれを食べてみませんか…?」
「とある子ですか…?」
「はい、そろそろ…」
鳳翔さんが誰かが来る気配を感じたのだろう、厨房の奥から少し高い声が聞こえてきた。
「鳳翔さーん。瑞鳳特性の卵料理ができましたー! って、あれ…? 提督がいりゅ?」
「瑞鳳さん、噛んでますよ。それより瑞鳳さん、よかったら提督にその料理をお出ししたらどうですか?」
「え…でもまだ試作品ですから味は保証できませんよ?」
瑞鳳がそんな事を言っている。
でも瑞鳳はゲーム内設定でも料理は出来る方だったから大丈夫だろう。卵焼き限定かもしれないけど…。
「構わないよ、瑞鳳。今はなにか食べたいからよかったら食べさせてもらってもいいか? 味見も兼ねて食べさせてもらうよ」
「そうですか…? だったら瑞鳳の作った卵料理を食べてみて!」
そう言って瑞鳳はお皿に乗せられた卵料理を私の前に出してきた。
「今日は少しいつもの卵焼きにアレンジを加えてみました。卵の間にちょっと他の食材を細かく刻んで混ぜてみたんですけど…」
「これは………わかめか?」
「うん。それでよかったら味見してみて?」
「わかったよ」
それで箸で一切れ摘んで口の中に入れてみる。
卵焼きの甘さの中にほんのり磯の味が感じられて、だけどどちらも大きく出張はせずに調和している。
だから私は素直に「おいしい」と言葉にした。
それで瑞鳳は両手を合わせて、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ