第2章
2節―運命が許さない旅―
1週間の休息
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かし…ナミルはその速さに”対応”したのだ。
―身体を逸らして交わされたかっ!?
―今ならっ!
息遣いだけがその場を交わらせ、声1つ聞こえない。
そんな中でナミルとソウヤの内は非常に緊迫していた。
ナミルは大剣の鞘を取り外すと、ソウヤに向かって突きを放ち…ソウヤもまたそれを防御しようとサイレンを縦に構える。
しかし、次の瞬間…ソウヤの予想だもしない出来事が起きた。
「ぐっ!」
なんと、サイレンを通り抜けて大剣の突きがソウヤに決まったのだ。
迫りくる大剣に対し、その条件反射で後ろに下がったので重症は避けられたが右腹と左腹には血が流れていた。
ソウヤは鞘から抜き放たれた大剣を見る。
その大剣は独特な形をしていた。
普通の大剣の形なのだが、その刀身の中心だけ隙間が空いていたのだ。
―なるほどな…あの隙間にサイレンを入り込まさせたのか…。どうりで防御できなかったわけだ……。
ソウヤは、サイレンを腰に装着された右鞘に入れると、黒鏡破をその手に持ったまま鞘にしまった。
そう、『居合切り』である。
ナミルも、何かをブツブツと呟き…そしてその大剣は結晶に包まれた。
「「次で決めるっ!」」
強者同士の決闘は魅せるための試合でない限り…その試合時間は5分とない、早ければ1分もかからない。
なぜか?それはその一撃が重すぎるため続ければ相手が死ぬ可能性があるからだ。
そして…ソウヤとナミルもそれに同じく…3分にも満たない決闘にその決着が付こうとしていた…。
そして同時刻、1つの街が陥落した。
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