第2章
2節―運命が許さない旅―
遭遇
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
差が物を言うわけでもない。
一次職が達人級の場合、それと同じ効果を持てるのは二次職の中級で、その差は大きいといってもいいだろう。
―俺の『戦士』の熟練度は達王級…大体3qほどなら探れるはずだからもう見つかるはずなんだけど…。
しかし、その大きな差は熟練度の差を開くことにより効果は左右する…ソウヤのように。
この森の面積は大体地図を見て計算したところ、約36?の約縦横6qだということは見当がソウヤにはついていた。
ソウヤの探れる範囲は3qなので、そこまで探すのに時間はかからないと踏んでいたソウヤだったが、3時間経った今でも見つかる気配すらない。
―ここまで探して周りに魔物しかいないのは…。もう、此処には居ないか、それとも……。
嫌な想像をソウヤはして、苦い顔をした。
頭をブンブンと振って、ソウヤはその嫌な考えを吹き飛ばしさらに考えていく…。
―ここの魔物はそこまで強くはないから、二つ名を持っているナミルという女性がこんなところで死ぬわけがない。ならなぜ…?
考えれば考えるほどに訳が分からなくなっていく…。
そこで、ソウヤは元々居た世界のあの大先生、wik○のβ版の攻略データを何となくだが探ってみることにした。
運が良かったのか、ソウヤはあるスキルにたどり着いた…この状態を納得させられるスキルに。
―『武闘家』の二次職で発生する『気術』を使えば気配を消せる…。すくなくともメインスキルの差を考えてもその熟練度は達人級はないと気配妨害は…だけど……。
『気術』…。
それは『武闘家』のメインスキルが進化させた、いわゆる二次職になった瞬間に得られる比較的簡単な特殊能力だ。
簡単に言ってしまえば『魔術』の派生バージョンと言えばいいのだろうか、そんなものである。
基本的な術はMP,HPともに消費せずとも使えるが、その効果を発揮させるには『魔術』より長い時間が必要なのである。
主な『気術』はHP自動回復を早める『瞑想』などが代表的なのだ。
さらに、作者側は「条件が揃えば『仙人』になる『気術』が使えるようになる」と言ったことがあり、ベータ版では多数の人々が挑戦していた。
と言っても1年足らずでは『仙人』になることは無理だったようだが。
その『気術』の中の1つに『潜在』というものがあり、それを使うことで一定以下の効果を持つ気配に探れる心配は無くなる。
ソウヤはそれを使ったのではないかと思ったのだ。
「……はぁ」
ソウヤはその確率の低さに溜息を吐いた。
基本、この『現実となったゲームの世界』でスキルの熟練度をあげるのは至難の業である。
『ゲームの世界』ならば死んでもデスペナなどが現れるだけで特に現実に被害は出ないと言える
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ