第2章
2節―運命が許さない旅―
村とナミル
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う…なのか」
「ふむ…」とエレンが頷いて何かを考え初めて、説明が途中なのを察したのかレーヌが話を持っていく。
「私たちの宗教はとくに存在しないのよ。ただ、一応私たちのモットーとしては人を出来るだけ助けるってことだけね」
「そうなのか。お前らのところでも水の神とかまつられているのか?」
「えぇ、まぁね。名前は――ウラノスだったかしらね」
ソウヤがそれに頷くと、そこで話がすべて終わってしまった。
エレンとルリは両方ともなにか考えているように見える、レーヌは宗教は自分の所しかしらない。
その状態で暫くの間沈黙が生まれるのはもはや必然としか言いようがない。
しばらくの沈黙を破ったのはエレンだった。
「……ソウヤは、ヒューマンの宗教を知っているか?」
「なんだ?鋼の神などしらないんだが」
エレンはソウヤのその反応を聞いて少しホッとした表情を浮かべる。
そこで、それまで黙っていたルリも重たい表情で口を開けた。
「私もそれは叔父に聞いたことがあります…最低な宗教だとか」
「…それだけひどいのか?」
「はい」
それを聞いて同じ種族であるソウヤはいい気分はしなかった。
エレンは空を見つめながら口を開く。
「最低な宗教だよ。自分達の種族こそ至高であり、他の種族は亜人で魔物の一部である――とね」
「……それは、アホな宗教だな」
「ただ、ヒューマンは能力はそこまで高くないけど、人口が多いし技術力も高いから。調子に乗るのも仕方ないけどね」
ソウヤは頭を抱えて、「はぁ…」と大きく溜息を吐いた。
それから聞いた話だと、昔はそうではなく反対に友好的な種族だったそうだが、『古代文化』を発見してから一気に調子に乗り始めたという。
「その『古代文化』っていうのは主になんのことなんだ?」
「魔力によって動く機械や、今では人間魔法と言われる鋼魔法の元の魔法とかですね」
その人間魔法とはそのヒューマンの人々の中でも能力が高いものと低いものが分かれている。
低いものは簡単な加工しか出来ないし、高いものは地下にある鉱石を加工した状態で取り出すこともできるのだ。
ソウヤはその鋼魔法は中くらいの能力で、熟練度を最大まで上げれば高い者と同じ能力が使える。
「ルリは自分の宗教が何か知っているのか?」
「いえ…」
「ルリ達の種族も主な宗教はないんだ。自由気ままにがモットーだからな」
「そうなのか」
宗教のこともある程度は話を終え、各自楽な体制を取ってくつろぎ始める。
それから数時間後、昼飯を食べ終えたソウヤ達だが、そこでソウヤがエレンに問う。
「今日は野宿なのは知っているが、それからどうなんだ?エレン」
「ん?あぁ。明日近く
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