第2章
1節―旅の中で―
牛魔族
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か?お前は指揮をそのまましてくれ。俺には性に合わん」
「言われなくてもするつもりだよ。指揮だけでもやってやるさ」
「俺がもし危なくなったらお前らに盾役を少しの間だけ頼むかも名な」
「…ありえないだろ」
ソウヤとユウイチが最後に軽口を言い合うと、お互いに少しだけ微笑み握手をした…協力の証である。
そのあと、魔族攻略会議が開かれスイッチの時などの打ち合わせもし、そしてその日の昼ごろに連合は出発した。
「威圧!」
冒険者のグルフの数人が特殊能力『魔武闘』の能力、『威圧』を使う。
この世界で特殊能力を持つものなどほとんどいないので、あの特徴的な黒目黒髪は『威圧』を使ったグルフ達は全員トリップされた人たちと見分けられる。
反対に黒目黒髪しかほとんど連合にいないので、やはりほぼ全員がトリップされ特殊能力、またはソウヤのように希少能力を持った人のようだ。
『威圧』を受けた何匹かの魔物はその場で硬直した。
『威圧』…それは『魔武闘』の能力である『技』で、その使用者より格下のものはその場でしばらくの間硬直をし続ける。
魔物のほとんどが硬直していないことから推測すると、格上なものが多いようだ…とソウヤは思う。
「はぁ…!」
ソウヤは横から迫りくるライオンが擬人化したような気持ち悪い魔物を、普通の大きさのサイレンで切り裂く。
その攻撃でひるんだ隙に後ろへ回り込むように移動すると同時に、複数の斬撃を与える。
後ろへ回り込むのと、擬人ライオンが地面にひれ伏し屍となったのは同時だった。
ソウヤは周りを見て、少し押されているのを視認するとメインスキルを魔法使い―最近達人級になっていた―に変化する。
そして、一瞬だけ肉体強化を使いジャンプすると森の全貌がよく見えた。
ソウヤは一番押されている所の仲間に向かって手の平を向けると、ある呪文を打ち込んだ。
「『聖の癒し』」
『聖の癒し』…それは中段魔法で一番早く覚えられる高レベル回復魔法で、使うと1秒に自分の込めたMP分だけ仲間や自分を癒す魔法だ。
中段ではまだまだ中だ、と思う人がいるかもしれないが、この世界では下段が一般的な魔法使い、中段で英雄、大魔法使いと言われ、大段など勇者や魔王クラスのものしかいない。
つまり中段の魔法を得ること自体が難しいのだ。
そして今回ソウヤが込めたMPは300、これだけで大体1秒に50ほどHPが回復することになる。
あまりの回復スピードに冒険者たちが押し始めた。
「おし、オッケーだな」
ソウヤは頷くと、空中に居る間に魔族の場所を把握し空の中でメインスキルを巨剣使い
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