第2章
1節―旅の中で―
『均等破壊』ソウヤ
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『巨剣使い』にだけ存在する『亡霊解放』の説明すると、エレンは頬を引き攣らせる。
そのエレンの反応はもともと理解できていたのか、ソウヤは苦笑いをした。
「それって…もう『均等破壊』どころではないじゃないか…。もう世界最強…いや世界最恐になれるんじゃないか?」
「だが、女魔族を1人で倒すのがその技使ってやっとだったぞ」
「…その『亡霊解放』に使った亡霊はなんなんだ?」
「『瞬死の森』の『ホワイス・ガブルルス』2体に同じ迷宮の『愚白の銀狼』5体だな。確かどれも一番弱い部類の魔物だったが…」
それを聞いてエレンは再び頬を引き攣らせて、頭を右手で押さえて唸ってしまい、ルリもそれを聞いて多少頬を引き攣らせていた。
多分、いや確実にソウヤの強さに果てが無いことを知り唸っているのだろう。
といってもその分スキル使用不能のバッドステータスの期間がアホみたいに伸びる訳なのだが…。
ソウヤは今、この場の雰囲気が悪いことを今更察知して話題を戻そうと口を開けた。
「と、とにかく俺の盾役は大丈夫だ」
「ん…?あぁ、分かった。つまり私たちはほかの奴らと”少しずつ”敵のHPを減らせばいいのだろう?」
「分かってくれ嬉しいが、その嫌味はお前と一緒に戦う相手の嫌味になるぞ」
ソウヤの強さも確かに他の奴らの手の届く場所にはもういない。
だが、そのパーティーを組んでいるエレンも希少能力の『光電使い』を持っているし、一言でいえばチートだ。
それにルリもソウヤを除けば、他の誰にも負けないほど早い『混沌狼』なのだから十分にチートだろう。
まぁソウヤが一番チートだが…。
ソウヤはコホンとわざとらしく咳をすると、少し変な雰囲気を戻すべく口を開けて声を出す。
「…盾役は俺するからお前らは攻撃役してくれ」
「まぁ…まだ癪だが了解した」
「分かりました」
ソウヤはそれにうなずくと、アイテムストレージから事前に買ってあった飲み物を取り出して2人に投げて渡す。
エレンとルリは危なげなくそれを受け取り、中身がセルピジュース―リンゴジュース―だとわかると、その蓋を取り出して口に流し込む。
ソウヤもフクロス―コーヒー―が入っている瓶の蓋を取ると、口に入れる。
のどを潤した3人は魔族の特徴について話し合い始めた。
「今回の魔族はいわゆる牛人間てとこだ。そいつは手に巨剣を持っていることは前に話したな。その巨剣は魔剣だった」
この世界の魔剣は今までのRPGとは異なり、悪の力を持つ剣ではなく神話に出てくるような魔剣だ。
つまりこの世界の魔剣は”魔力を備えた剣”というのが一般的に広まっており、その効果もさまざまである。
たとえば
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