第2章
1節―旅の中で―
レーヌとの出会い…勇者の召喚
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、風の魔法でサイレンに風を纏わせると魔物に向かいソウヤは飛び出した。
ソウヤの動きに反応して魔物は長剣で守ろうと防御の姿勢を取ろうとするその時――
「っ…!」
――ソウヤは鋭く息を吸い込んで魔物の懐に潜り込み、ちょうど防御の姿勢の中のがら空きの所に入り込んだ。
そしてソウヤはサイレンを腰に当ててから前かがみになり…ちょうど居合切りの構えをする。
「はっ…!!」
小さく、しかし凄みを含んだ気合の声を発すると同時に居合をソウヤは放った。
スパンッと綺麗に斬れる音がして魔物にダメージを負わせることに成功したことを告げる。
そしてすぐさまソウヤは倒し切れていないことを知り全力で横に吹っ飛ぶ。
「キィヴァヴァアアア!!」
魔物が意味不明な声を周りに大きく響き渡らせて、怒りに落ちていることを語る。
ソウヤは、それを見て苦い顔をした。
「…あれ使うしかないかな…?いや、あれでいいか」
ボソっとソウヤはそう言うと、炎の魔法と風の魔法を同時に使い長い間ソウヤが愛用していた技を使う。
青い炎が剣を纏うとソウヤは足に風の魔法を纏わせて一気に突っ込む。
それと同時に魔物は剣に巨大な風の魔法を纏わせて突っ込んでくる。
「キィィィィィ!!!」
「うらあッ…!」
魔物は巨大な鳴き声を響き渡らせて剣を上段から振り、ソウヤは気の抜けるような気合を口から発して中段から横に振る。
巨大な風と青い炎が混じり合い、また互いを削り合っていく…。
そしてその鍔迫り合いに勝ったのはソウヤだった。
剣はあまりの高出力の高密度の炎に、簡単に砕け散り魔物の体制を崩させ、追い打ちのようにソウヤは魔物と交差するその瞬間にその青い剣を振りぬく。
「…『地獄炎剣』」
その言葉をソウヤが呟いた瞬間に、魔物は一瞬で焼け屑と化した。
ウォルフの美女…レーヌは硬直したままの姿で大きく驚いていた。
レーヌは自分が硬直してしまったとき、これ以上犠牲を出さないためにも運よく硬直を免れたソウヤに逃げて欲しかったのだ。
…本当はソウヤの状態異常が達人級にまで達しているのが理由なのだが。
だがしかし、レーヌの思いは伝わらずソウヤは魔物に対して殺気を向けたのだ。
レーヌも一応長らくやっている冒険者と自称している―本当はもっと凄い―のでソウヤの曲がった片刃の剣らしきの武器や防具もとても良い品だとわかっていた。
しかし、相手は死んでいるとはいえ魔族の骨なのでたった1人だけで勝てるわけがないのだ。
だがそのレーヌの予想をソウヤははるかに超えて、簡単に、いとも簡単に倒してしまう。
レーヌはあまりにソウヤが見た目に反して強いことに混乱して、硬直が
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