第2章
1節―旅の中で―
ウォルフ大陸とソウヤの特訓、そして美女
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。
「…一刻も早く、新技見つけないとやばいな」
ぽつりと暗闇の中1人だけ残ったソウヤは、新たに生まれたと思われるスケルトンの軍団が現れた。
ソウヤはその軍団をチラリとみて、次に自分の刀を見てからその剣に月文字を書き始める。
それを書き終わるとその月文字の魔法陣は刀の刀身に吸い込まれて消え失せた。
ソウヤが書いた月文字は『記憶』というもので、ソウヤが現時点で使える魔法をその物体に記憶させることができ、ソウヤはその刀に『転移』を記憶させていたのだ。
その『記憶』の効果は一度きりだが、持ち主が念じるとその記憶させた魔法を発動させることが出来る。
緊急用として扱え、今回の場合は敵に囲まれた状態の中で逃げることが可能となるのだ。
「じゃあまず…並びの復習だ」
スケルトン軍団相手に、ソウヤは余裕の表情でボソボソと独り言をはじめた。
そして時々、その刀に小さな炎や水が纏っておりそれをソウヤは見ながらそのまま思考の海へ沈んでいくのだった…。
「……はっはっはっは…!」
暗闇の中、1人の美しい女がなにか人のようなモノに追いかけられていた。
その人のようなモノはすべて骨でできており、その骨はなぜか普通の人ならぬ骨格で出来ている。
手の甲と指の間の関節からは細いナイフのような骨が突き出ており、それが膝の関節や腕の関節にまで生えていた。
そして額部分と思われるところには3つの大きな角らしき骨が伸びている。
その魔物はいわゆる特殊魔物で、名前は『魔族の骨』と呼ばれている魔物だった。
「どうして……こうなったのかしら…」
追いかけられている美しい女がそう苦しげにつぶやいた。
その美しい女の姿は水色のきれいに輝くショートの髪と、深い青色をした瞳。
そしてボンッ、キュッ、ボンッという音が付きそうなほど身体の強弱の付いた10人中10は振り返るであろう美しい身体。
そして普通ならあるであろう半透明の翼の代わりにひれが背中から飛び出ていた。
そう、彼女は水の種族ウォルフの1人である。
「お願いですから逝ってください…!」
そう言って彼女は背中に抱えてある巨大な弓を取り出して、右に回転すると同時に矢を放った。
そのまま放った矢はローゼ・アドの眉間に刺さろうとするが、あまりの骨の固さで矢自体が当たった瞬間壊れてしまう。
放った矢が折れたところを見た彼女はそれだけで人を寄せ付けるような苦笑を顔に浮かべてそのまま走り続ける。
「どうしましょうか…?あんな敵に会うと思っていなかったから鉄の矢しか持ってきていないわ…」
そう言って彼女は走りながら頬に手を置いてう〜んと唸る。
はたからみればな
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