第2章
1節―旅の中で―
ウォルフ大陸とソウヤの特訓、そして美女
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男は床に転がって爆笑をしばらくの間続けていると、不意にその爆笑が止まり男の顔が完全に真剣なものへと変化していた。
「…『巨剣使い』と多数の希少スキルが合わさったら、もしかしなくとも僕の存在を揺るがす存在へと成長するだろうね。まぁ、とはいっても僕たち”神”を斬れる武器なんて存在しないだろうけど…。まぁあったとしても僕は神の頂点”全能神”に選ばれた神なんだから倒すなんて無理だろうけど」
男は気持ち悪いほどに口を三日月に変化させて気色悪い笑みをしばらくの間続けていた。
「ッ…!エレン、スイッチ!!」
「了承した、『フェル・ソーガ!』」
ソウヤは大剣を持った汚れた豪華な装備に身に纏っているスケルトン…『骸骨の将軍』にサイレンの一撃を加えると、エレンにスイッチする。
エレンはスイッチを任されるとすぐさまランユ・ローズドに接近して風を纏った大剣のジークで攻撃する。
「キィィアアアア!」
どうなっているかは知らないが、ランユ・ローズドの口から悲鳴に似た声が出されて体制が崩れる。
その隙を突いてルリが俊足の速さで接近して無防備な懐の骨を切り裂いた。
そして最後にエレンはこうつぶやく。
「剣となれ光る雷鳴…『光電剣!!』」
エレンの持っているジークが途端に眩しいほど光り輝く雷を帯びて1つの剣となり、それをエレンはランユ・ローズドに向かって切り裂く。
バターを斬るように簡単に真っ二つに切り裂かれたランユ・ローズドは眩しい光を帯びて一瞬にして消えていった。
「…その光電魔法。最強過ぎるな、多分『地獄炎剣』よりも強いな」
「そこまで強いのか…?」
「あぁ。多分お前だけのスキル…希少魔法だと思う」
ソウヤの言葉も確かにランユ・ローズドのHPを一気に減らした理由でもあるが、もう1つあった。
それは名前から察する通り、光電魔法は”光の雷魔法”ということであり、それは光属性を纏った雷魔法ということなのだ。
光魔法はアンデットには効果が跳ね上がり、ランユ・ローズドを倒したというべきだろう。
それでも力の強さ的にはソウヤの一番の攻撃力を持つ『地獄炎剣』よりも強いのだが、それはやはり希少能力である証だ。
「ふぅ…。じゃあお前らだけで先に帰ってくれ」
「またいつもの特訓ですか…?」
「あぁ」
ソウヤはそう言ってうなずくと、ルリとエレンの方に向かって顔を見て「空間魔法・5『転移』」とつぶやく。
すると、エレンとルリの目の前に鏡のような物体が現れて、その鏡は行きに通った街道が姿を現している。
そこにエレンとルリは躊躇せず近づくと、その鏡の中に消えていった
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