第2章
1節―旅の中で―
非日常という名の日常は…
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リのもとへ向かう。
「ルリ、どうした…?」
「ソウヤさんとエレンさん!?いいところです」
「どうしたんだ?」
「海に巨大な魔物が現れて船の邪魔をしているそうで…」
ソウヤはそれを聞いてげんなりとした顔で「わかった…」とルリに告げて甲板に走り出す。
そのあとをエレンとルリは追うが、その次の瞬間ソウヤの口から出た言葉にあっけにとられた。
「チックショウ…!少しは休むことも出来ないのかああああ!」
それは、ソウヤの心の底から出てきた言葉であり休みたいと言っている生き物の本能でもあった。
ソウヤ達は甲板に上がると、その巨大な魔物の姿にあっけに取られる。
その巨大な魔物のその姿は女型の人魚のようで実に男が引きつられるような妖しく美しい姿を見せていた。
ソウヤは一瞬三大欲の1つに引きつられそうになるが、我慢をして後ろに背負ってあるジークを取り出す。
「エレンとルリは『攻撃役』として敵をかく乱しながら攻撃してくれ」
「わかった」
「わかりました」
ソウヤがそういうとエレンとルリはそれにうなずき自分の武器を取り出して構える。
そしてソウヤは次に船員たちに見られないようにこっそりと月文字魔法を描いていく。
その内容は『我の願いをかなえよ さすれば汝に対価を授けよう 我の願い すなわち飛躍』というもので、ソウヤは自分とルリにそれをかけた。
「俺が『防御役』になる。…出来るだけ特殊魔法使うなよ」
「了解」
「はい」
ソウヤはそれだけ言うと一歩目を踏み出して…その名の通りに……”飛んだ”。
身体に風が巻き付きその風力によってソウヤは羽なしで―一応小さい羽がパタパタしているが―自由に飛んでいる。
女型の人魚はソウヤに気が付くと、手に持った巨大な刀で薙ぎ払いを仕掛けるが、それと同時にソウヤもジークでそれを受け止めんとその刀に対して大剣を振り下ろす。
ガキンッ…!と鈍器と鈍器がぶつかりあったような音を奏でて周りに響く。
そこでエレンは長剣に風を纏わせて斬りやすさを増強して女型の人魚にむかって長剣を振り下ろす。
「―――――――!!」
人ならぬ超音波に似た声を人魚は口から吐き出してギロリと目がエレンに向かう。
ソウヤはそれを見逃さず力が緩んだ刀を打ち落として、一瞬で人魚の懐に入り込みジークを横に払う。
ブシャァ…!と少々青みを含んだ赤い血を傷口から勢いよくだした。
「――――――――――!!!!!」
人魚は甲高い音を口から発生させて左手に刀を作りその両手の刀でエレンとソウヤに刃を振るう。
そこで、さらぬ後ろからルリが現れて合成してできた武器…『ラーズ』とダマスカス鋼の剣の2振りの剣で人魚
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