第1章
4節―茨の旅の決意―
魔族の退け
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しいな」
「そうですね…?」
ソウヤたちが帰ってきたとき、町はガヤガヤといつもより倍くらいに騒がしくなっていた。
それに疑問詞を浮かべた2人は近くの衛兵に状況を聞いてみようと近づく。
「すみません、なんであんなに騒がしいんですか?」
「ん?お前冒険者か?何言っているんだ、『軍勢の期』だよ、さっさとギルドへ行け!」
そう休む暇もなく衛兵に言われると手でシッシッ!と追い払うマネをしてきた。
ソウヤは「ありがとうございます」と言ってそのまま急いでギルドへ向かうことにする。
内心、ソウヤは呆れざるを得なく、それはなぜかというと『軍勢の期』こそトラウマの一部に大きく乗っ掛かっている出来事だからだ。
そしてギルドへ着くと中は一層騒がしく、そして殺気めいたなにかが漂っていた。
その中をすり抜けるようにソウヤは歩くと、受付嬢に採取部類の革の一部分を渡してギルド板も一緒に渡す。
「…騒がしいな。いつもはこうなのか?」
「いえ、前の『軍勢の期』は何者かによって全滅させられたので余計ですよ」
「ん?良いことではないのか?犠牲は出なくて」
「そうでもないんですよ、お金を稼ぐにはもってこいですからね」
「なるほど…」とソウヤは呟いてうなずく。
確かに『軍勢の期』によって現れたのはどれも高そうな毛皮や角を持ったモンスターばかりだったのだ。
売れば必ず設けるだろうなと考え、それと同時に守銭奴みたいだな…と苦笑いをソウヤは浮かべる。
「…ではこれでソウヤ様はBランクへ昇格されました」
「あぁ。ありがとう」
「Bランクとなったため『軍勢の期』の依頼を受けることが可能です、どうされますか?」
Bランクとなったと同時に『軍勢の期』の依頼を受けることが可能となるとソウヤとルリは告げられる。
依頼を受けることで討伐金に色を付けてもらえるし、無事『軍勢の期』を全滅させたら大金が入ってくるというシステムらしい。
ソウヤは少し考えた後、「考えておきます」と告げてギルドを出る。
ギルドを出ると同時にルリがソウヤに目を向けて問いかけようと口を開けた。
「…どうして『考える』なんですか?」
「俺とお前は規格外だからな。多分俺が本気を出したらその人物だってわかるだろうしな」
「なるほど…」
「あぁ。しかも今回は魔族などが表れないはずだからな。俺が居なくても対処出来るだろうな」
ソウヤはそう告げて宿へ向かおうと足を向ける…と同時に遠く後ろから大きな爆発音が聞こえた。
何事かと顔を爆発音のした方へ顔を向けると、背筋が凍るような感触がソウヤは感じる。
爆発によって出された煙の中で、見覚えのある翼と人間の形をしたそのものが現れた。
「ま、魔族だ!!逃げろー!!」
そう、魔族…こ
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