第1章
3節―平穏を裂く獣―
強者と弱者
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
った魂に何といえばいいのだ。
その恐怖を知り、人を救うと約束したのだ。
その悲哀を感じ、人を救うと約束したのだ。
その慟哭を聞き、人を救うと約束したのだ。
その暗闇を見て、人を救うと約束したのだ。
そして――
――その巨壁を越え、人を救うと誓ったのだ。
ならば、ソウヤに約束を違えるという現実はありえず、同時に誓いを捨てるという現実もまたありえない。
「が、ぁ…あぁあ!」
体がだるい。
体がおもい。
体がつらい。
意識がすぐに溶けそうだ。
沼に入り込んだように、抗うことは難しい。
それでも、全力でMPを注ぎ――
「…ぁ」
――ソウヤは奇跡を起こす。
「ソウ…ヤ君?ル、リ…?」
「義父様!」
自身の父が目を覚まし、その事実にルリはその眼に涙を浮かべる。
「やった…の、か……?」
ソウヤも、ソク老人が目を覚ましたことで安堵し――
「ソウヤさん…!」
――その意識を暗闇に落とした。
ある事実に、胸を苦しめながら。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ