第1章
1節―プロローグ―
初ボス
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
れかけているから1,2時間だろうとソウヤは判断する。
なんとなしに、ソウヤはステータスを表示させた。
あの強敵を倒して少しは成長したかなと思ったからである。
「ん?…んん!?」
ソウヤは痛む体のことを忘れてステータスを覗き込んだ。
――なんだこれ、成長してる…なんてレベルじゃないぞこれ。
成長チートしてるような上がり方に、ソウヤは白目をむく。
まず驚いたのが、あれだけ上がりにくかった希少能力2つが一気に一段階熟練度があがったことである。
巨剣使いは中級から上級に、空間魔法は下級から中級に上がっていた。
それだけであの巨大ザルがどれだけ強かったかわかるというものである。
次に驚いたのは特殊能力の追加であった。
追加されたのは“黄の紋章”というスキルで、所謂パッシブスキルのようである。
HPが残り半分になると全ステ5倍という、なんとも破格な能力だったのだ。
他にも称号に“瞬死の森の主を倒した者”があったりしていたが、すべて含めて最も驚いたのは――
「ステータス、上がりすぎじゃね?」
――巨大ザルを倒した前と後ででは軽くステータスが3倍ほどに膨らんでいることである。
主に巨剣使いが上級になったことで全ステ最高20倍にまで膨らんだことや、称号が増えたりしていたからだが、それを差し引いてもかなりステータスが成長していた。
それを見て、ソウヤは思う。
―やっぱり、称号見ても思ったけどボスなんだ、あいつ。
今まであの森…ならぬ“瞬死の森”にいても一度も会わなかったことや、今まであった魔物の中で最強クラスの強さを誇っていたので、大体想像できたのだが。
―巨大ザルを倒す前の俺のステータスも、大分頭おかしかったのにそれでもあれだけ苦労したってことは…。
巨大ザルを倒す前のソウヤのステータスは、簡単に言うとαテスターの最高レベルのステータスの軽く10倍以上だ。
それが意味すること、それは――
「――あいつ、ボスはボスでも“レイドボス”かぁ。しかもフルレイド並みの」
レイドとは、パーティを複数重ねて10人以上で行動する集団のことを言う。
フルレイドはその中でも最高人数…24人のことを指す。
そのボスとなれば、あの圧倒的な強さもわかるというものである。
「というか、よく勝てたなあんなのに」
時間的には1分程しか経っていない。
だが一撃でHPの半分を持っていかれる状況を考えると、この世界が普通のゲームならば勝てなかっただろう相手。
それに勝てたのは一重に“この世界は現実”とソウヤが何よりも理解していたからだろう。
「あと、剣術と戦士の熟練度上げを怠らなかった結果…か」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ