第1章
1節―プロローグ―
グランドソード
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そこを狙わないはずがない。
「“大――」
ソウヤは半自動的に大きく半身になり、右手を弓の弦のように引き絞った。
そして、
「――正拳突き“…!」
放つ。
「ガアアアァァァッ!」
白い巨人の手は見るも無残にグシャグシャになり、肉片が飛び散る。
肉片や血がソウヤに降りかかるが、多少吐き気はするも完全に慣れかかっていた。
気にせずそのまま地に堕ちたホワイス・ガブルルスの大剣をソウヤは取りに降りる。
大剣の鍔にソウヤは立つと、そのまま柄を握った。
―上手く、行くのだろうか。
一瞬ソウヤの心に不安が混じる。
だが、考えている暇がないことを残り2体のホワイス・ガブルルスが示していた。
上手くいくかわからない、なら――
「――行こう」
ソウヤは柄を掴んで、右手を失い喚いているホワイス・ガブルルスに向かって飛び立つ。
一瞬、凄まじいほどの抵抗をソウヤは受け跳躍が止まりかけ――
「…行けるっ!」
――その後、その大剣が片手剣ほどの軽さに変化した。
その瞬間、“ホワイス・ガブルルスの大剣”は“ソウヤの巨剣”へと変化したのである。
さきほどの一瞬の抵抗により、ほとんどスピードは出ていない。
右手を失った白い巨人も自身の危険を察知してか、ただの怒りか俺のほうへ向かって左手を振りかざしている。
なのに、何故だろうか。
「こんなに、余裕がある」
ソウヤは地面に未だ地面に刺さりかかっている巨剣を、力任せに振り上げてから振り下ろす。
「――ッ!」
声にならない悲鳴を上げ、右手を失った白い巨人はその命を一瞬で散らした。
巨剣の圧倒的な質量と“巨剣使い”の全ステータス×10に、抗うことすら許されなかったのである。
巨剣が地面に当たらないように気を付けながらソウヤは地面に着地し、血の雨を受けた。
体中が血に染まり、それにさえソウヤは気にせず肩に巨剣を担ぐ。
「――さて、次は誰だ」
「ふぅ…疲れた」
その後、ソウヤは疲れたように巨剣を地面に刺し“ホワイス・ガブルルスの死体の上”に座り込む。
意外にホワイス・ガブルルス2体にソウヤは手間取り、10分ほど時間がかかっていた。
ホワイス・ガブルルスの死体と同様の数、巨剣が地面に横たわっている。
それを見て、ソウヤは呟く。
「さて、“合成”するかな」
“合成”。
それは、鋼の妖精であるヒューマンが最も得意とする“鋼魔法”の有名どころの一つである。
2つ以上の武器を1つは主軸、もう1つ以上を素材として合成させることによって、主軸にした武器の質を高めることができるのだ。
そして“合成”前に“武器鑑定”―こ
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