三話 怒り狂った戦士
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為に帝からの攻撃に気付けなかった。
2つの鈍い音が廊下中に響く。
それと同時に零司の左肩及び左腿の肉を弾丸が抉った。
「くっ???!」
零司は苦悶の表情を浮かべ、膝を付いた。
「貴様は甘いんだよ、そうやって戦いの途中に友人などに構ってるからこうなるのだ」
帝からは先程のような怒りの表情は消え、冷徹な表情に戻っていた。
反対に零司は溢れんばかりの怒りの感情で帝を睨み付けていた。
「その怪我ではもう勝ち目は無いだろう、諦めろ」
「今のも正義の為の行動か?もし爆発したらなんの罪も無い人たちすら巻き込んでたんだぞ?」
零司はそう呟いた。
「今のはレプリカだ、安心しろ俺は悪人だろうと殺しはしない罪と同等の罰を受けさせるだけだ。無論、貴様の友人もその内の一人だ」
零司はその一言に驚愕した。
「何だと!?」
「この戦いが終わったら貴様の友人を"尋問"するつもりだ」
そう言って帝は不適な笑みを浮かべた。
「そんな事させるかよ???!」
だが、零司は体に力が入らなかった。
その時、零司の頭に何者かが語りかけて来た。
『俺に身を委ねろ、そうすりゃあいつに勝たせてやるよ???!』
零司の体はどんどん何者かに蝕まれ、どんどん体の自由を奪われていく。
零司は必死に抗うも、侵食は進んでいく。
「全員、離れろ???帝、お前もだ???!!」
「これは何事ですか!?」
この騒動にまた一人野次馬を掻き分けて来た女子生徒が現れた。
腰まで伸びた黒髪の凛々しい顔立ちをしたその女子生徒はこの状況に怯えていた野次馬達と違い、彼らに近寄って行った。
そして、零司を見た途端に驚愕の表情を見せ、大声で指示を出した。
「全校生徒は直ちに校外へ避難しなさい!今すぐに!!」
それを聞いた生徒達は一斉に逃げ出した。
「???なんの真似だ???生徒会長」
「あなたも早く避難しなさい、死ぬことになるわ」
そうしている間にも零司の体は侵食され、皮膚は禍々しい黒い色の皮膚へと変貌していき、どんどん髪が伸びていった。
「この状態の零司は力をコントロール出来ないの!誰にも止めることは出来ない早く逃げるのよ!」
ーTo be continuedー
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