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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
相反する二人
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少女が回転しながら蹴りを放ってくる。不意を突かれたエミは、交わすことができずにその攻撃を受けてしまった。

「救出成功〜!!」
「大丈夫?ミリアーナさん」
「うん、ありがとう」

シャルルがエミの気を引いている隙に、セシリーとラウルがミリアーナを救出し、距離を取っていた。

「ナイスシャルル。後は私に任せて」
「フォローするわ」

白い頭の少女の横に並ぶ桃色の髪をした少女。彼女は自分たちを見据えているショートヘアの女性に向けて、魔法陣を書き上げる。

「あら?あなたはルナにやられた・・・」
「あの人はいないけど、あなたでリベンジさせてもらいます!!」

気合い入りまくりのサクラとナメたような視線を向けるエミ。対照的な二人がぶつかり合う。

















「影竜の斬撃!!」

キンッ

黒い影を纏った右腕を振り上げるドラゴン。その重い一撃を、ポニーテールの女性は光る剣を両手でしっかりと持ち、ガッチリと受け止める。

「影竜の・・・」

鍔競った状態でのしばしの膠着。すると、ローグがその状態のまま頬を大きく膨らませていく。

「!!」

敵の異変に気が付いたエーメは引こうとするが・・・

「咆哮!!」

それよりも早くローグのブレスが放たれる。

「うわっ!!」

至近距離でのブレスに吹き飛ばされる。その際、掴んでいた剣が手から離れてしまう。

「しまっ・・・」

すぐさま立ち上がり、剣に向かって走り出そうとしたエーメだが、彼女の前に黒い影が立ちふさがった。

「終わりだ。降参するなら命までは取らないぞ」

元々命を取るつもりなどさらさらないが、その方が脅しとしては効果的なため、言うだけいってみたローグ。それに対しエーメは奥歯を噛み締める。

メキメキ

敵が降参するまで時間の問題かと思われていた矢先、ローグの景色がグラリと揺れる。その原因は、地面に大きな亀裂が入ったからだった。

「!!うおっ」

足が亀裂にハマりバランスを崩す影の竜。その隙に、エーメは彼の脇をすり抜けて光の剣を取る。

「大丈夫か?エーメ」
「すまん、ネイモン。助かった」

その亀裂の正体はこの場で共に戦っていたもう一人の幹部の攻撃による派生だった。せっかくの好機を逃してしまったローグは、険しい表情で並んだ二人の敵を見据える。

「すまねぇローグ。邪魔しちまったみたいだな」

背後から声をかけてくる金髪の青年。彼は多少の傷は見受けられるものの、大きなダメージを受けているわけでもないようだ。

「構わん。むしろ、この方が俺たちには向いているのかもしれん」
「それは言えてるな」

一対一の構図から二対二へと変化す
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