外伝〜メンフィル・エレボニア戦争の和解調印式〜 第9話
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リア准佐は信じられない表情でシルヴァンに訊ねた。
「はい。ちなみに”空の女神”がリウイ陛下と接触した時期は今回の両帝国の戦争が勃発する前日で、その際にメンフィルがエレボニアとの和解をせず、エレボニアを占領した際もエレボニアに”ハーメルの惨劇”を公表させる事を要請したとの事です。」
「エイドス様がリウイ陛下にそのような要請を………」
「……つまりどの道エレボニアは”ハーメルの惨劇”を公表しなければならなかったのですか………」
「………………」
セシリアの説明を聞いたアリシア女王は驚き、ダヴィル大使は疲れた表情で肩を落とし、アルフィン皇女は辛そうな表情で黙り込んでいた。
「―――父上も正直面喰ったとの事だ。何せ”空の女神”ときたら、父上に”ハーメルの惨劇公表”の件に加えて現代で活動する為に自分達の偽の戸籍の用意まで要請したとの事だからな。」
「なっ!?エイドス様がリウイ陛下―――いえ、メンフィル帝国にそのような要請までされたのですか……!?」
「”空の女神”は一体何の為に異世界の国であるメンフィル帝国にわざわざ偽の戸籍を作らせたのでしょうね……?」
苦笑しながら答えたシルヴァンの説明を聞いたカラント大司教が驚いている中エルナンは複雑そうな表情で考え込んでいた。
「さてな。それこそ言葉通り”女神のみぞ知る”だな。―――これで我等メンフィルに対する誤解は解けたかな、アリシア女王?」
「………ええ。それでは皆さん、正式な”和解条約書”の作成が終わるまでの間は客室でご休憩下さい。作成が終わりましたら、すぐにお呼び致します。」
その後―――――両帝国の和解交渉によってできあがった正式な”和解条約書”に両帝国を含めたそれぞれの代表者達が調印した事によって、”メンフィル・エレボニア戦争”は終結した。更に、和解調印式終結後アルフィン皇女は和解条約の第五条の実行の為にセシリアと共にバリアハート空港に停泊しているメンフィル帝国が占領した”パンダグリュエル”に向かう事となり、アルフィン皇女は帰国の前にアリシア女王達に別れの挨拶をしようとしていた。
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