外伝〜メンフィル・エレボニア戦争の和解調印式〜 第6話
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”に両派閥の有力人物の関係者が在籍していると仰いましたが、その有力人物とはどなたなのでしょうか?」
シルヴァンの説明にエレボニアの今後にとってはメリットになる話であると理解していたダヴィル大使は複雑そうな表情で言葉を濁し、カラント大司教はシルヴァンに問いかけた。
「”革新派”は帝都知事カール・レーグニッツのご子息が、”貴族派”は”四大名門”の”アルバレア公爵家”の次男がZ組に在籍しています。」
「それと”鉄血の子供達”の一人―――”白兎”と両派閥に属していない中立の貴族にしてエレボニアでも5本の指に入ると言われている武人―――”光の剣匠”ヴィクター・S・アルゼイド子爵の娘もZ組に在籍している。」
「!!」
「オズボーン宰相に次ぐ”革新派”の有力人物であるレーグニッツ知事のご子息や今回の戦争勃発の元凶にして、”四大名門”の一角であるアルバレア公爵の次男に加えて”鉄血の子供達”とかの”光の剣匠”のご息女ですか………確かにその方達ならば両派閥が”アルノール皇家主導の下で今後のエレボニアを支えるという意思表示を示す為の旗印”になりますね……」
セシリアとシルヴァンの説明を聞いたアリシア女王は目を見開き、エルナンは重々しい様子を纏って呟いた。
「シルヴァン陛下!失礼を承知で意見をさせて頂きますがもっと他にやり方がないのですか……!?まだ学生の彼らを政治に利用する事に加えて、”本物の戦場”にまで出陣させるなんて、あまりにも非道ではありませんか……!?」
するとその時クローディア姫が怒りの表情でシルヴァンに反論した。
「内戦勃発の原因は元を正せば”貴族派”と”革新派”による派閥争いだ。それぞれの派閥の関係者やその家族は内戦終結の為に貢献する義務が当然発生する事に加えて”貴族”は国の有事の際、民達や兵達の先頭に立って導く義務が発生するのだから、”非道”とは言わないだろう。」
「それは……!ですが彼らはまだ成人もしていない事に加えて学生なのですから、戦場に出陣させるのは余りにも酷な事ではありませんか!?」
シルヴァンの指摘を聞いたクローディア姫は反論を続けた。
「―――Z組が所属している”トールズ士官学院”は士官学校―――つまり”軍人の見習い”を育てる学び舎です。士官学校に所属している学生も”軍人の見習い”の為、国の有事の際、軍の指揮に従う義務が発生しますから、彼らが戦場に出陣する事自体に特におかしな点はありません。」
「現に”百日戦役”でも、リベールの士官学生達も”学生”の身ではあったが、王国軍の指揮の下王国軍を補佐していたではないか。―――例えばそちらのユリア准佐も”百日戦役”当時は士官学生ではあったが、一時的に行方不明になっ
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