全ては皆の笑顔のために
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られていたわけではない根拠に心当たりが出来る。
「ねえドラコさん……私の勘違いかもしれないから、聞いてもいい?」
「なんだ?遠慮はいらんぞ」
「今ダイバ君の言ったことが間違いだとしたら……何で最初にあんなことを言ったの?」
「あんなこと、とはなんだ?」
「バトルの前に『さあ、血塗られたショーの始まりだ』って言ってたよね……?本当に私達を倒してフロンティアを破壊しちゃうつもりだったなら……なんで『ショー』なんて言ったの?」
「なっ……!?」
「バトルの最中も私達に油断しないよう言ったりしてたし……ダイバ君の言う通りだったら、つじつまが合うかなって思うんだけど……違う?」
「ぐぬっ……」
ドラコがうなり声を上げる。反論できないらしい。つまりダイバの言うことは正しいことになるが……それならそれで疑問はある。
「ダイバ君、仮にそうだとしたら……なんでドラコさんは私のために動く必要があったの?私、フロンティアに来て初めてドラコさんに会ったし……」
「そうです。ドラコがジェムのために犯罪に手を染めるなどメリットがありません。アマノやわたしともども警察に捕まる可能性だってあったんですよ?」
ドラコとはここに来て初めて会ったし、ジェムはずっとおくりび山にいたのだからサファイアと違って一方的に知られている可能性も低い。
「いいや……それもなかったと思う。アルカさんはその時眠っていたからわからないだろうけど……パパが連れてきた警察の人は、ドラコの事は最初から操られているだけなのがわかってて捕まえようともしてなかったからね」
「さっきから……そもそも一番根本的な矛盾が消えてないじゃないですか。なんでわざわざぎりぎりまで放置する必要があるんですか?危ない目に遭っていることがわかっているなら最初から助けに入ればいいだけの事です。基本的に任せるけど万が一のために備えておく。遊園地のアトラクションじゃあるまいしそんな中途半端な話ないのです」
「……そう。まさにその通りだったんだよ。スリルがあるけど安全の保障されたアトラクション……ジェムの今までの道は、そうなっていたんだ」
「え……?」
意味が分からなかった。バトルフロンティアは最前線のバトルを楽しむための施設だが、勝ちもあれば負けもある厳しい施設。ジェムはその強さに打ちのめされたし他の参加者はシンボルひとつとるのも苦労しているらしい。
「そんな……私、ずっと本気だったんだよ?遊び気分なんかじゃ……!」
「知ってるよ。ジェムはずっと真剣だった。だけど……それは全部、計算されてんたんだ。最初にパパがジェムと僕を対象にゲームを始めた時から全て」
「エメラルドさんが……?」
「アマノの計画だって、元はと言えばパパとチャンピオンが
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