暁 〜小説投稿サイト〜
フロンティアを駆け抜けて
全ては皆の笑顔のために
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ぽになったように膝をついて虚ろになっていた。アルカが思わず抱きしめても、まともに反応しない。

「ジェム……今は辛いだろうがお前ならきっと乗り越えられる。一週間だ。一週間でお前なりの答えを出し、私を倒しに来るがいい。ここまでの道のりは私の予想通りなどではない。ダイバ君が先に七つのシンボルを集める可能性、ジェムがしばらく立ち直れなくなる可能性も考慮した上で計画は進んでいた。今この局面があるのは、ジェムの強さがあればこそだ。お前という娘を……本当に、誇りに思っている」
「何をぺらぺらと……あなたはジェムの想いを踏みにじったんですよ!チャンピオンの事なんて興味ない私にも、すごい人で優しい人だって説明して、妬ましくなるくらい憧れてて……なのになんでですか!彼女を見世物にして、アマノのことだって……それじゃあ彼はとんだピエロじゃないですか!」

 アルカが怒りのままにウツボットを呼び出し、『パワーウィップ』がサファイアにいきなり襲い掛かる。するとサファイアの影から朽ち木のようなポケモンが現れ、自分の影から黒い鞭を呼び出してウツボットとアルカの体を一瞬にして縛り上げた。

「ぐうっ……!この……!」
「ジェムが君を友にすることはいささか予想外だった。ジェムの行いは立派なものだが父親としては君がジェムに与える影響をあまりよしとは出来ない……せめてしばらくは、大人しくしていてもらおうか」
「まさか……」
「オーロット『ギガ……』」

 ダイバが勘づく。オーロットは草・ゴーストタイプ。以前アルカがジェムにしたように、影の蔦を巻き付けてアルカからエネルギーを吸い取ろうとしたその時。――、メガシンカした黒い翼竜が、ドラコの後ろからオーロットへの突撃した。

「私の役目も終わった。なら好きにさせてもらう。やれリザードン、『蒼炎のアブソリュートドライブ』!!」
「バワアアアアアアアアッ!!」

 ジェムと最初に戦った時に使い、昨日は使わなかった自分で名前をつけたドラゴンクロ―とフレアドライブを組み合わせた技が襲い掛かる。当たる寸前にオーロットはサファイアもろとも『ゴーストダイブ』で影に隠れたが、アルカとウツボットを縛り上げる蔦は消えた。しばらくして少し離れたところに影から出現するサファイアとオーロット。

「……何の真似か聞いてもいいだろうか」
「勿論、貴様へのバトルの申し込みだ。――さっきジェムとダイバがそうしたように、私とフロンティアのルールに則って勝負をしろ!」

 ドラコは自分の持つシンボルを一つ見せる。サファイアは眉を顰めた。サファイアはあくまでシンボルを集めた人間の挑戦を受ける立場であり、施設に挑戦したことは勿論ない。

「シンボルを賭けた戦いはお互いにシンボルを持っていなければ成立しない。よっ
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