233部分:第二十話 公孫賛、気付かれないのことその九
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第二十話 公孫賛、気付かれないのことその九
兵達もだ。そんな二人に呆れてしまっていた。
「全く、親戚同士だったな」
「ああ、そうだ」
曹操軍の兵士の一人が袁紹軍の兵士に聞いていた。
「それで何でこんなに仲が悪いんだ?」
「さてな、子供の頃かららしいがな」
「そうなのか」
「いやな、荀ケ殿は最初こっちの殿様の配下になろうとしたらしいんだがな」
「それでどうなったんだ?」
「こっちには荀ェ殿がいるだろ」
ここで彼女の名前が出た。
「それを聞いて引き返して曹操殿に仕えたそうだ」
「そこまで仲が悪いんだな」
「そうみたいだな」
こんな話も為されていた。そうしてだった。
曹操と袁紹は劉備を交えてそのうえで宴を開いていた。その料理は。
「華琳、貴女の料理は相変わらずですわね」
「相変わらずなのね」
「ええ、見事ではありますわ」
袁紹は満足した顔で料理を食べながら話した。
「また腕をあげましたわね」
「そういう麗羽、貴女もまた舌がよくなったわね」
「そうなのですね」
「ええ、またね」
お互いに笑みを浮かべながらのやり取りだった。
「さらにね」
「貴女の料理がいいからでしてよ」
「お世辞はいいのだけれど」
「本当でしてよ、これは」
「あの」
そんな二人を見ながらだ。劉備が言う。
「曹操さんと袁紹さんってお知り合い同士だったのですね」
「そうよ、子供の頃からね」
「一緒にいることが多かったですわね」
二人は劉備のその言葉に応えて話す。
「私も麗羽もね」
「何かというと」
「うむ、実はそうなのだ」
「私達もだった」
夏侯惇と夏侯淵もいた。そのうえで曹操の料理を食べているのだ。
「華琳様や麗羽殿とはな」
「いつも一緒だった」
「よく六人で遊んだんですよ」
「あの頃は色々ありましたね」
曹仁と曹洪も話す。
「宝物を探したり熊の巣に忍び込んだり」
「蜂蜜を採ろうとしたこともありましたね」
「ああ、あの時ね」
蜂蜜と聞いてだ。曹操の顔が微妙に歪んだ。
「あの時は冗談抜きで死ぬかと思ったわ」
「蜂蜜?何かあったのでして」
「貴女が蜂蜜が食べたいとか言って蜂の巣を取ろうとしたでしょ
こう曹操に話したのである。
「それで蜂が怒って私達追っかけてきたじゃない」
「そういうこともありましたかしら」
「あの時は六人全員で逃げて大変だったではありませんか」
「全くです」
夏侯惇と夏侯淵もむっとした顔で袁紹に言う。
「麗羽殿がよりによって蜂の巣をつつかれたから」
「幾ら何でもあれはありません」
「ああ、麗羽様って子供の頃からそうだったんだな」
「そうよね」
文醜と顔良もいた。
「何かって言うとトラブル起こしたんだな」
「本当に変わらないわ
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