第十五話
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はいはい、『帰ろう。帰ればまた来られるからな。』だろ?」
「そーゆーことだ。」
……んーっと、なんのことか全くわかんねぇなー。多分トライ&エラーの事なのかな?
「……!前方より敵艦隊接近中!計三隻!」
そう言ったのは、前を警戒していた時雨だった。
「後方からも接近中っぽい!こっちも三隻!」
「はぁ!?」
俺は思わずそんな声を上げてしまった。クッソ……この岩場に隠れて見つけれなかったぜ畜生!
「全く、深海棲艦にしちゃあ上出来だな。時雨に夕立、敵艦隊の編成は?」
それでも木曾はあくまで冷静だった。発見した二人にそう聞いた。
「こっちは戦艦ル級flagshipと、空母ヲ級flagship、重巡リ級eliteだよ!」
「こっちは軽巡ト級elite、駆逐ロ級elite、駆逐ロ級eliteっぽい!」
成る程ねぇ。移動の速い艦で後方を、ってことか。
しかし、ついに空母と戦艦が出てきたか。これは骨が折れそうだな。
「うーん、しっかし、こりゃあ夜戦確定かぁ……。囲まれてる訳だし。」
問題はそこだ。今日の月齢は新月という最悪の状態だ。そんな中で夜戦はかなり危険だ。
となるとできる限り早く片付けなきゃいけない訳だが……さっきも言ったけど空母と戦艦が居るのだ。こっちは駆逐艦と軽巡洋艦が多いから、長期戦は確実だ。
「あー、成る程ねぇ。そーゆー訳ねぇ……こりゃあ敵艦が可哀想だな……。」
すると、俺の隣で摩耶さんが腕組みをして一人で頷いていた。
「ん?どういうことですか?」
「いやー、今回の編成ってなー……まぁ、あれ見たら早いか。」
そう言って摩耶さんは、前の方を指差す。そこには、夕立と神通さんが立っていた。しかし、どうも様子がおかしい。
「そうですか……夜戦ですか……。」
「久びさに本気でいけるっぽい(ニヤァ)。」
「……!!」
この感覚は、一週間前に宴会で見た、『魔神木曾』と似ていた。
「えっと、あれは……。」
「あー、あれなー……要するにあいつら二人は夜戦になると性格が変わるんだよ……。恐らく神通も夕立も史実の影響だろうな。」
「……?」
史実の影響?ってなんだ?
そんなことを聞こうとしたら、
「おいテメェら!どうやら敵さんも夜戦に突入しようとしてるらしい!」
木曾は前方の敵艦隊を見ながら言った。
「よって、これから俺達は夜戦に突入する!前方には夕立と摩耶さんと神通!後ろには俺と二号と時雨だ!空母は半分案山子みてぇなもんだから後回し!後はドンパチやりやがれ!」
「「「「「了解!」」」」っぽい!」
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